長野のアルピコ観光サービス、長野トラベルと旅行事業を合併、新会社に
長野県を中心に交通、観光・宿泊、レジャー、小売・流通業などを展開するアルピコホールディングス(アルピコHD)は4月1日に、グループ会社の旅行事業を統合する。旅行事業とサービスエリア(SA)事業を手がけるアルピコ観光サービスの会社分割を実施し、長野トラベルと合併。名称は「アルピコ長野トラベル」とする。なお、アルピコ観光サービスのSA事業は、同じくHDグループ会社のアルピコ交通と統合する。
アルピコ観光サービスは第1種旅行業で主に団体客向けの受注型企画旅行を手がけており、長野市と松本市を中心に展開している。一方、長野トラベルは同じく第1種旅行業として「オークツアー」を中心に、長野県内の個人・団体客向けに事業をおこなっており、昨年7月にアルピコHDがグループ化した。同HD経営企画部によると、合併により仕入れ規模の拡大や営業エリアの整理によるスケールメリットの創出、HD全体の成長戦略として掲げる訪日事業拡大への取り組みを強化する方針だ。
営業エリアについては、団体営業で両社の担当エリアの重複を整理。現在は長野市と松本市の周辺が主な営業範囲だが、今後長野県全体への拡大をめざす。また、両社の店舗の扱いについては未定とした。
訪日事業の拡大については、現在は専任担当は置いておらず兼務しているところ。合併により専任を設ける予定で、専門部署の設立も検討しているという。また、アルピコHDのホテルやバス事業会社などとのシナジーを高め、訪日事業を拡大していくとした。
なお、アルピコ観光サービスは1962年創業で資本金は6000万円、従業員は71名で旅行事業は22名。長野トラベルは1974年創業で資本金は4600万円、従業員は45名。合併による従業員の減少は予定していないという。本社は現長野トラベルの本社とする。代表者は現在のところ未定だ。