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4.7%増の11億4千万人 14年の国際観光客到着数

 国連世界観光機関(UNWTO)は1月27日、2014年の国際観光客到着数(宿泊数)は前年比4.7%増の11億3800万人と発表した。世界的な経済危機に陥った09年以降、5年連続で平均成長率を上回った。

 地域別で成長が目立つのは米州の7%増、アジア・太平洋の5%増。ヨーロッパと中東は4%増、アフリカは2%増だった。準地域では北アメリカの8%増がトップ。北東、南アジアや南・地中海、北ヨーロッパ、カリブ海が7%増で続く。

 アジア・太平洋全域の観光客到着数は2億6300万人。世界の到着数の過半数を占めるヨーロッパの5億8800万人に次ぎ、存在感は年々増している。

 国際観光収入は、14年実績は4月発表だが到着数の伸びに比例すると見込まれる。13年は世界経済危機前の08年から2300億米ドル増となる1兆1870億米ドルだった。送客市場の面からみるとロシアやブラジルといった新興国の勢いは止まったが、中国からの到着数が1100万人増の1億900万人となるなど成長が顕著だった。

 UNWTOでは15年の国際観光客到着数は3-4%増と予測。アジア・太平洋と米州が4-5%増と成長が続き、ヨーロッパも堅調と見込む。

 UNWTOのタレブ・リファイ事務局長は「課題は多いが世界経済の状況の回復にあわせ観光需要も引き続き高まると期待している」とコメント。要因に石油価格の低下を挙げ、「石油輸入国の購買力、民間需要が高まるが、堅調な観光送客市場とされる石油輸出国にとってはマイナスの影響も」と指摘している。

 

情報提供:トラベルニュース社