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京阪グ、新中計で京都駅前を拠点化-16年持株会社化も

  • 2015年2月1日

 京阪電気鉄道などからなる京阪グループはこのほど、2015年度から開始する3ヶ年の中期経営計画を発表した。この中で観光への取り組みについては、訪日外国人旅行者の急増などを受け、「京都駅前エリアのグローバル拠点化」を最重点プロジェクトとして進めることを明記。京都観光のコンテンツ作りに注力するとともに、サービスの拡充をはかり、京都への来訪および再訪を促進したいとした。定量目標は追って発表する予定。

 京都駅前については、新たなホテルの開業プロジェクトを立ち上げ、京都センチュリーホテルと隣接する京都第2タワーホテルの2軒を統合。2018年春を目途に、訪日外国人旅行者に対応できる新たな旗艦ホテルをオープンする。

 同じく京都駅前に位置する京都タワーについては、訪日外国人旅行者の観光拠点と位置づけ、ツーリストセンターの設置や館内下層階の商業施設の見直しなどを順次実施。将来的な全面リニューアルも視野に入れ、ブランド力の向上をはかるとした。

 なお、京阪電鉄は京都駅には乗り入れていないが、京都駅からJR奈良線で1駅の東福寺駅に停車するため、接続を強化して京都駅を「準沿線化」したい考え。京都駅前以外では、繁華街の四条河原町、東山への玄関口となる三条についても重点化に取り組む。

 また、比叡山から琵琶湖、京都、宇治を経て大阪に至る水の流れを「水の路」として観光ルート化し、コンテンツ作りを進める考え。そのほか大阪ベイエリアのIR計画への対応や、大阪城エリアの観光開発、京都駅前を起点とする「京都定期観光バス」の拡充などにも注力する。

 京阪電気鉄道については、2016年4月を目途に持株会社に移行する。グループの経営体制の強化を目的としたもので、今年6月の株主総会での承認が前提。現在は京阪電鉄が鉄道事業と不動産事業をおこない、その傘下で複数の子会社が運輸・不動産・流通・レジャー事業を運営しているが、移行後は持株会社が経営戦略と経営管理を担当し、子会社が鉄道事業と不動産事業を承継する。持株会社の名称やトップ人事は未定。