ファーストキャビン、築地に新ホテル開業-海外展開も視野
ファーストキャビンは1月28日、「ファーストキャビン築地」を開業した。同日に開催した報道関係者向け内覧会で、同社代表取締役の来海忠男氏は「日本を代表するホテルとして、きちんとしたおもてなしで運営していきたい」と意欲を示した。初年度は90%以上の稼働率と宿泊者数5万人をめざす。
ファーストキャビンは「コンパクト&ラグジュアリー」をコンセプトに、飛行機のファーストクラスをイメージしたホテル。今回の開業は難波、烏丸、羽田、秋葉原、博多に次ぐ6店舗目となる。築地でのターゲットはビジネスユースや終電を逃した人、外国人旅行者、観光客で、2020年の東京オリンピックによる外国人利用者の増加を見すえ、デザインコンセプトは「和」に設定した。
来海氏によると、現在のファーストキャビン利用者のうち全体の約30%が外国人旅行者。築地でも開業時は約30%の外国人利用者を見込むが、2020年までには約50%になると予想している。
同ホテルは築地駅から徒歩2分に位置し、客室には1部屋4.4平方メートルの「ファーストクラスキャビン」と2.5平方メートルの「ビジネスクラスキャビン」を用意。ファーストクラスキャビンは男性用が11室、女性用が12室の計23室、ビジネスクラスキャビンは男性用が108室、女性用が29室の計137室で、全160室を提供する。
また、館内には同ホテルの新規事業である「Cafe&Bar 15」を開設。宿泊者の利用に加えて、「地域の方にも気楽に来て欲しい」と話した。「Cafe&Bar 15」については、今後はファーストキャビン併設型以外の独立した店舗も、開業していく計画という。
このほか、館内には共用ラウンジや大浴場、シャワーブース、パウダールーム、喫煙室を設置。WiFiも無料で提供する。販売価格は、ファーストクラスキャビンの場合宿泊が6800円で、デイユースは1時間あたり1000円に設定。ビジネスクラスキャビンは宿泊が5800円、デイユースは1時間900円とした。なお、デイユースは2時間から利用が可能という。
販売は直販に加え、OTA経由でも実施。来海氏によると他店舗での販売は約3分の2が直販、3分の1がOTA経由で、新ホテルでも同様の比率を予定している。
また、ファーストキャビンでは2020年までに50店舗の開業を目標に設定。直近では、2015年下旬に客室数136室の「ファーストキャビン新橋」を開業する計画で、そのほか浅草や銀座でのオープンを予定している。さらに来海氏によると、海外での展開も計画しており、2020年までにニューヨークやロンドンなど、海外の主要都市で20店舗の開業をめざすと意欲を語った。