タヒチ、15年は日本人1.5万人目標、ブランディング強化

  • 2015年1月26日

(左から)タヒチ観光局CEOのポール・スローン氏と同局アジア太平洋地区マネージャーのジーナ・バントン氏  タヒチ観光局CEOのポール・スローン氏と、同局アジア太平洋地区マネージャーのジーナ・バントン氏はこのほど、本誌などのインタビューに応じ、2015年の日本人訪問者数について1万5000人をめざすと語った。

 スローン氏によると2013年の日本人訪問者数は1万3175人。2014年は9月までの累計が9548人のほぼ前年並みで、通年では前年比1%から2%増加する見込みという。タヒチ観光局では、テレビなどでのメディア露出が増えたことにより増加したとの考えだ。スローン氏は日本人訪問者数がアメリカ、フランスに次ぐ3位であることについて述べ、「日本市場は大変重要なマーケット」と強調した。

 バントン氏によると、日本人訪問者の8割はハネムーナー。しかし、最近の傾向としてはシニア層が増加しているほか、ダイビングやタヒチアンダンスの愛好者の需要も増えてきているという。バントン氏は、今後は「文化的なものをよりアピールしていきたい」と話し、マリンダイビングフェアへの出展やタヒチアンダンスのイベントへの協賛などをおこなう考えを示した。さらに、新たなターゲットとしてMICEを設定しており、特にインセンティブ旅行の取り込みをはかるとした。

 タヒチ観光局ではこのような市場傾向を受け、2014年から3年間で全世界でのブランディングのリニューアルをおこなっているところ。14年はロゴを刷新し、タヒチの文化を象徴したブランディングを実施した。今年は第2段階として、全世界共通でタヒチをプロモーションする「グローバルイメージキャンペーン」をおこなう。キャンペーンは2015年8月から開始する予定で、内容については現在検討中と説明した。

 また、バントン氏は「旅行会社との関係を強化していきたい」とコメント。今後も継続して、業界向けセミナーやセールスコール、FAMツアーなどを実施し商品造成を呼びかけていく。加えて、現在運営しているオンライントレーニング「ティアレ・タヒチ・エージェント・プログラム」についても、「セールスツールとして活用して欲しい」と話し、内容を充実させていくと説明した。さらに、「業界でのタヒチの認知度を向上させたい」ことから、昨年は参加していなかったツーリズムEXPOジャパンへの出展も検討しているという。

 このほか、スローン氏は旅行代金についても言及。「正直なところ、価格が高いことは認識している」が、「安く泊まれるペンションが各島に300軒以上ある」と説明し、ニュージーランドやカナダ、フランスの旅行者からは人気が高いことについて述べ、商品造成での活用を呼びかけた。一方、「価格が高い商品だからこそ、旅行会社には利益の多いデスティネーションである」こともアピールした。