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ラストランへフィーバー-トワイライトEXP(1) 富裕層人気集める鉄旅

 大阪と札幌を結ぶ豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」。JR西日本が来年春で廃止することを発表して以降、上下線ともほぼ満席が続く。旅行会社の貸切ツアーも発表直後に売り切れるなど、まさにラストラン・フィーバー。本紙記者も引退までに一度は乗っておきたいと大枚をはたいて貸切ツアーに参加した。JR、旅行会社、そして実際に乗車した人たちいずれもがトワイライト熱の高さを熱く語るのだった。

 目立つ女性の姿 1人旅も
参加したツアーは11月10日出発、クラブツーリズムの「函館・洞爺湖の温泉ロマンチック函館・小樽と道南温泉紀行(4日間)」。行きは大阪から新幹線を乗り継ぎ、復路に貸切トワイライトエクスプレスに乗車する。「どうせ乗るなら...」と奮発し、B個室シングルツインに車内の夕食はフランス料理のコースを頼んだ。ツアー代金はしめて20万1千円。

 申し込み受付は9月18日。業界専門新聞の記者をちらつかせて先行予約を画策したが、知り合いの担当者は「ラストランということでいろいろなところから便宜を図ってという依頼はあるけど、一切お断りしている。がんばって予約してね」と取り付く島もない。

 18日9時15分。受付開始と同時に電話。幸い一発でつながり予約できた。後日、ほかのツアー参加者に聞くと「それって超ラッキー」だったらしい。なんと、その人はキャンセル待ち19番目!というから驚いた。

 ツアーの参加者はというと、記者のような1人旅、夫婦が多い。女性の姿が目立つのも特徴的で、年齢層はほとんど中高年層。これは後でよくわかったのだが、クルーズ客船と同種の雰囲気を醸し出す富裕層的なお客さんばかりだった。

 でも、クルーズと決定的に違うのは札幌駅の出発時。「わぁー」「きゃー」と乗車した途端に、おばさまたちの歓声がそこかしこから聞こえる。皆さんツアー参加の目的がトワイライトエクスプレスだったので無理はない。かく言う記者も車内をくまなく探検し、けん引する機関車が変わるたびに他の参加者に混じってホームへ飛び出し、記念撮影をしまくるのだった。

 

情報提供:トラベルニュース社