近くなる金沢 東京で観光セミナー/石川

 石川県金沢市は10月28日、東京のホテルモントレ銀座で、金沢で体験できるプランを紹介する金沢市観光セミナーと、10月30日に銀座1丁目にオープンした「ダイニング・ギャラリー 銀座の金沢」の内覧会を行った。

 北陸新幹線金沢駅開業を2015年3月14日に控え、東京での観光アピールに力が入る金沢市。セミナー冒頭、嶋浦雄峰・金沢市東京事務所長は「金沢から江戸までの参勤交代のルートと北陸新幹線はほぼ重なります。当時は12泊13日の行程でしたが、新幹線は最短2時間28分です」と、東京からの近さを強調。

 また「金沢市は400年以上にわたり大きな災害がない町です。だから技術や文化を継承する人が残り、技が残りました」と古都としての魅力を紹介した。金沢は16世紀後半の加賀藩藩祖の前田利家の時代から430年の間、大きな戦災や大災害にあっていない。

 そうした歴史的資源を金沢市では本物や上質に会えるプレミアムツアー「金沢一期一会ツアー」として提案している。これまでには工芸界の巨匠、名匠と出会える旅として、加賀蒔絵の大家で人間国宝の「中村孝一氏の技巧と漆芸100年の歴史を訪ねる旅」や、加賀大樋焼の「十代大樋長左衛門窯の世界にふれる旅」などを催行している。名匠や作家を訪ねる旅については金沢市観光協会が旅行会社の要望に応じコーディネートしてくれる。

 気軽に金沢の技にふれられる金沢クラフト・ツーリズムのメニューも豊富だ。体験プログラムは茶の湯、香道、加賀友禅染め、陶芸など82施設で136のプログラムを用意している。

 そのほか戦災を逃れた古都、金沢の歴史と建築を観光ボランティアガイドの案内でめぐるプラン、日本三名園の一つ兼六園で朝食をとれるプランなどが紹介された。

 

情報提供:トラベルニュース社