ニューギニア航空、増便に意欲-片道経由便活用で短期ツアーも

  • 2014年11月17日

PX日本地区総支配人の鈴木哲夫氏  ニューギニア航空(PX)は11月13日、パプアニューギニア政府観光局の協力で都内でプロモーションセミナーを開催した。PX日本地区総支配人の鈴木哲夫氏は、現在土曜日の週1便で運航中の成田/ポートモレスビー線について、「将来的には2便、できれば3便飛ばしたい」考えを示した。

 鈴木氏は、週1便の現状では8日間のツアーとなるため「日本人にとっては長すぎる」と課題を挙げた。PXでは5日、6日の短期間のツアー造成をはかるためさまざまな取り組みを実施しており、増便について現在本社と実現に向けたシミュレーションを進めているという。

 駐日パプアニューギニア独立国大使のガブリエル・ジョン・クレロ・ドゥサバ氏も「現在政府レベルで週2便化の話をしている」と言及。水曜日など週の半ばに2便目を運航することで「土曜日出発、水曜帰着の3泊5日ツアーも可能になる」と期待を示した。

 PXによると、パプアニューギニアへの年間訪問者数は3600人で、このうち東京発は2500人から2600人程度。成田/ポートモレスビー線のロードファクターは70%から80%で、6割がパプアニューギニアへの需要、残りの4割がオーストラリア、フィジーなどのビヨンド需要だ。以前はパプアニューギニアが4割だったが、近年パプアニューギニアへの旅行者が増加。鈴木氏は「ビヨンドもあれば十分(増便できる)需要はある」と期待を語った。

 また、鈴木氏は季節便の就航にも意欲を示した。ゴールデンウィーク期間中や夏の繁忙期など、需要が高い時期に季節運航便として週2便化したい考えで、本社と現在調整をおこなっているという。

駐日パプアニューギニア独立国大使のガブリエル・ジョン・クレロ・ドゥサバ氏  さらに、鈴木氏はセミナーで、短期間のツアーを提供するため、片道は他社を活用した経由便、片道はPXの成田線利用とする「コンビネーション旅行」の造成を提案。香港やシンガポール、デンパサール、セブ、マニラ、ケアンズ、シドニーなどを経由するツアーのモデルコースを紹介した。

 PXでは提携航空会社とコンビネーション運賃を設定しているところ。直行便利用の場合と比較すると2万円から4万円台ほど割高となるが、5、6日間の短期間のツアーを造成することが可能だ。4月から一部の旅行会社が実際にツアーを造成しており、5日間、6日間の日程で100名弱がパプアニューギニアを訪問した。PXでは今後もこうしたツアー造成について、取り組みを継続していくとした。このほか、往復香港経由で香港/ポートモレスビー線を活用したツアーが割安で実現できるよう、オフラインの特別運賃についても安価なものが提供できるよう、本社側に提案しているという。

 加えて、鈴木氏はPXの定時運航率について言及。以前は定時運航率が低くポートモレスビーに前泊するツアーが多かったが、2013年以降改善してきており、現在国際線は85%、日本発は86%まで改善。「安心して送客してほしい」と参加者に呼びかけた。

 なお、セミナーでは日本人スタッフが常駐するリゾートや都市を中心に、パプアニューギニアの海や祭りを紹介。特に海については、澄みきった海で魚も多く「まるで竜宮城のような環境」(鈴木氏)で、ダイビングレベルのスノーケリングが楽しめると魅力を強調した。このほか、キンベでの温泉リバー(川)体験や、ラバウル付近での火山トレッキングと海水温泉ツアー、ゴロカでの伝統舞踊「マッド・マン・ダンス」「ゴーストダンス」見学などの体験型素材も紹介した。