成田中間は増収減益、外国人増でリテール好調-通期は上方修正
▽通期連結業績予想を上方修正、羽田の影響は軽微
NAAでは、通期連結業績において、空港運営事業、リテール事業共に中間期の傾向が継続し、空港運営事業は減収減益、リテール事業は増収増益となる見通しを示した。特にリテール事業は想定以上の増加を見込めることから、今回通期連結業績予想を上方修正した。
営業収益は5月9日に発表した前回の見通しから61億円増の1967億円、営業利益は15億円増の350億円、経常利益は22億円増の293億円、純利益は13億円増の178億円となる見込み。いずれも2013年度の実績を下回る予想だが、当期純利益は過去最高益を記録した13年度に次ぐ、民営化以降第2位の水準だという。
また、航空取扱量についても予想を変更。発着回数は前回見通しから2.3%減の22万8000回で、国際線は韓国路線の減便などの影響で、1.6%減の17万7000回、国内線はスカイマーク(BC)の運休などで4.7%減の5万1000回とした。
航空旅客数は上半期の傾向が続くとの見通し。総数は0.8%減の3509万人で、国際線が日本人旅客の減少により0.3%減の2905万人、国内線がBCの運休により3.3%減の604万人とした。13年度比では、国際線発着回数、航空旅客総数、国際線旅客数が下回る見込み。国内線発着回数はLCCの増便や新規就航などで増加するが、航空旅客数は国際線日本人旅客が低調との見通しから、減少すると予想した。
このほか、夏目氏は羽田空港国際線2次増枠についても言及。「当初よりその影響は限定的であるとし、冷静に見ているところ」と説明。発着回数は過去最高を見込んでおり、業績予想も上方修正していることから、影響はさらに少なくなるとの見込みを示した。