ドイツ、日本人宿泊数「数年で増加」へ-15年は「伝統と風習」訴求
ドイツ観光局アジア・オーストラリア地区統括局長に先ごろ就任したレイカート・ケッテルハーケ氏は、このほど本誌の単独インタビューに応じ、今後数年間の中期的目標として、前年比1%から2%への成長をめざす考えを示した。
ドイツ観光局によると、2013年のドイツへの日本人宿泊総数は1.3%減の130万泊と微減。14年の1月から8月までの日本人宿泊総数を見ても3.3%減と前年を下回っている。ケッテルハーケ氏は日本経済の状況や消費増税などを要因としてあげたほか、日本の出国者数が減少傾向にあることも指摘。日本政府観光局(JNTO)の同期間の出国者数は2.9%減の1121万6000人だった。
こうした中、今後は日本人に人気が高いドイツのクリスマスマーケットシーズンが到来することで、宿泊総数の減少幅が改善する見込み。今年は「終了時点で3%減から1.5%減位まで回復すれば、ドイツとしては成功した方では」との考えだ。
日本人宿泊総数は13年、14年と前年を下回っているが、同氏は「15年の日本市場向けマーケティング予算は今年と同じだけキープする」と明言。同社がパートナーと位置づける航空会社や旅行会社と協力関係を深め、共に予算を組んでプロモーションをおこなうなど、取り組みを共に深めていきたいとした。近年インターネット経由の旅行の予約が増加傾向にあることから、OTAとも協力した取り組みを計画中だ。
2015年のプロモーションについては、11月9日に迎えたベルリンの壁崩壊25周年や東西ドイツ再統一25周年をフックにしたプロモーションに加え、「伝統と風習」をテーマに活動を実施。ドイツの伝統的なお祭りや工芸品などをアピールしていく。さらに、日本人の訪問先の多様化をはかり、日本人がよく訪問するベルリンやフランクフルト、ミュンヘンからの日帰り旅行先としての新たなデスティネーションや、若者層の取り込みなどをはかり新しいテーマを提案していきたいと語った。
※インタビューの詳細は後日掲載