長野が「銀座NAGANO」開業、首都圏活動拠点で-クラツーと共同商品も

  • 2014年10月26日

1階は信州の古民家をイメージ。陳列棚は県産のカラマツ材を使用。入口には飲食スペースも  長野県は10月26日、銀座に信州首都圏総合活動拠点として「銀座NAGANO」をオープンした。ビルの1、2、4階に長野の物産品を販売するショップスペース、イベントスペース、観光インフォメーション、移住交流・就職相談スペースなどを設置し、長野の魅力をアピールしていく。県と信州・長野観光協会が協力し管理・運営をおこなう。

 長野県では今まで、有楽町の交通会館に長野県東京観光情報センターを設置し、情報を提供してきたが、このほど閉所し、銀座NAGANOに移転。信州・長野県観光協会理事・事務局長の小野恵嗣氏は、10月23日に開催された内覧会で本誌の取材に応え「有楽町ではできなかった交流の機会が(銀座NAGANOで)できるのではないか」とイベントスペースの活用に期待を示した。開設3年目の2016年度の目標として、来場者数35万人、イベント実施のべ団体数300団体をめざす。

2階は高原の別荘をイメージ。キッチンがあるためクッキングイベントも実施できる。奥のカウンターでは軽井沢町の丸山珈琲も販売する  ショップスペースは1階と2階の一部で、信州を代表する食や工芸品、ワイン、日本酒などの物産品を約300社1000種類を販売する。1階には有料の試飲、試食コーナーも用意。11月まではオープニングスペシャルメニューとしておやきセットなどを提供。11月上旬からは食事メニューや鹿肉のローストなどのおつまみメニューも販売する。

 2階のイベントスペースではオープンキッチンを利用した食のイベントや信州の歴史、文化などをテーマにした説明会を開催する予定。最大1日4コマ分イベントが開催可能だ。小野氏は旅行会社とコラボレーションした旅行の事前セミナーについても実施したい考えを示した。また、北陸新幹線延伸で話題の石川県など、長野と他県を組み合わせたツアーの提案として、共同説明会も検討していきたいとした。

信州・長野県観光協会理事・事務局長の小野恵嗣氏  また、2階には観光インフォメーションコーナーも用意。各地域のパンフレットを掲載するほか、地元長野県出身のスタッフが旅行の案内をおこなう。タブレット端末も利用可能で、77市町村の観光パンフレットをデジタル化し閲覧できるようにした。英語、中国語にも対応する。さらに、信州・長野県観光協会は第2種旅行業を取得しており、インフォメーションコーナーでは同協会が造成した着地型ツアーの案内もおこなっていく予定だ。

 加えて、同協会では銀座NAGANO開業を記念し、クラブツーリズムと合同企画でバスツアーも実施する予定。長野1泊2日、2泊3日のツアーを計4本おこなう予定で、現在コースを造成中とした。銀座NAGANO 観光情報センター誘客推進部長の高橋利男氏は「魅力的なコースは作れるが、ツアーの集客が課題」であったとし、旅行会社の幅広い販売チャネルを活用した集客に期待を示した。銀座NAGANOでもウェブサイトやリーフレットで集客をおこなっていく。

 このほか4階には信州の資源活用を希望する事業者が商談などに使えるコワーキングスペースや、移住交流、就職相談センターを配した。

▽銀座NAGANO
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座5丁目6-5 NOCOビル 1・2・4F
TEL:03-6274-6015(代表)
営業時間:10時00分~20時00分(1F・2F)
定休日:年末年始