豪州、「美食大陸」でプロモーション-15年サッカーアジア杯も
オーストラリア政府観光局(TA)はこのほど、全世界に向けて展開するグローバルキャンペーン「美食大陸 オーストラリア」を日本市場でも本格始動した。すでに消費者の口コミを集めたソーシャルガイドブックの作成など取り組みを進めてきたが、9月28日まで開催中のツーリズムEXPOジャパンで「美食大陸 オーストラリア」をテーマにしたブースを設置。今後も著名人をオーストラリアに招待して食やワインの魅力をアピールするなど活動を強化していく。
TA本局局長のジョン・オサリバン氏は9月26日の記者懇談会で、同キャンペーンはオーストラリアの食とワインを「People(人)」「Place(場所)」「Produce(食べ物)」の側面から訴求するものと説明。移民が多く多様な価値観から生まれた食文化や、ウルル(エアーズロック)を眺めながらの食事など変化に富むロケーション、そして安全で新鮮な食材を打ち出す考えだ。
本局では、すでにソーシャルメディアなどでお勧めの情報を集める取り組みを開始し1万8000件を超える投稿が集まったほか、ロンドンなどでは実際のレストランでのイベントも実施。11月には飲食の分野で活躍する約80名を世界から招いてガラディナーなどを催し、日本からも5名を招待する予定。現在は人選を進めているところで、10月には発表するという。
このほか、日本での露出も10月以降に強化する計画で、主要なレストランチェーンやデパートとイベント開催に向けて交渉中だ。また、5月から6月にかけて口コミを集めて作成したソーシャルガイドブックは、第2弾の作成も予定している。
また、TAでは2015年1月にオーストラリアでは初開催となるサッカーのアジアカップをフックにしたプロモーションも実施する。同大会は1月9日から31日にかけて16ヶ国のチームが参加するもので、日本も前回覇者として渡豪する。
大会を目的とした海外からの来場者は3万人から4万人程度を見込むが、約8億人が視聴するというテレビ中継などを通して、旅行デスティネーションとしての認知を高めることも重視。アジア全体を対象に200万豪ドルの予算を確保し、旅行会社のパッケージツアー造成促進やコマーシャル映像の放映をおこなう。