仏・ノルマンディー地方、日本人向けにサービス拡充-新施設の紹介も
フランスのノルマンディー地方からこのほど経済・観光ミッションが来日し、メディア向けのイベントを開催した。フランス観光開発機構(ATF)在日代表フレデリック・メイエール氏は「ノルマンディーは言葉に表せない魅力があり、シニアから若者まで惹きつける地方」であり、日本人が多く訪問していると紹介。ATFによると日本人宿泊者数は2006年は4万5000人だったが2013年は7万8000人まで増加しているという。
また、このほど来日した、オート・ノルマンディー地方議会議長のニコラ・メイエール=ロシニョル氏は「ノルマンディーは文化的な経験をしてもらえる地域」であるとアピール。日本人の誘致に力を入れていく考えで、主要な観光地で日本語による案内や情報提供の充実をはかるなど、サービスの改善を進めていく方針を示した。
セミナーでは、ノルマンディー地方の観光素材を紹介。同地方観光局総裁のラファエル・ショヴォワ氏はモン・サン・ミッシェルの最新の状況を説明した。モン・サン・ミッシェルは10年前から工事を進めており、従来の堤防道路に代わり橋を新設。7月に開通した。ショヴォワ氏は「海に浮かぶ昔ながらの姿を取り戻すために(工事を)実施した」と説明。現在堤防道路を撤去中で、2015年春には工事が完了する予定だ。
また、ノルマンディー地方観光局局長のジャン=ルイ・ラヴィル氏は印象派フェスティバルについて紹介。ノルマンディー地方では2010年から3年に1度印象派フェスティバルが開催されており、第3回は2016年4月16日から9月26日に実施される。テーマは「印象派の肖像画」で、ノルマンディー地方全土の約100の市町村で、展覧会や音楽、ダンス、写真などに関するイベントを開催。印象派の父と言われるクロード・モネが残した料理手帖をもとにした料理も提供されるという。
さらに、ルーアン・セーヌ渓谷観光局局長のイヴ・ルクレール氏は、今年の12月に開業する、360度の巨大スクリーンで街並みが見学できる文化施設「ル・パノラマ」をアピール。2015年からはジャンヌ・ダルク時代のルーアンを再現した「中世のルーアン」が上映されるという。加えて、2015年2月にはルーアンの大司教館にジャンヌ・ダルク記念館がオープン。このほか、ルーアンのノートルダム大聖堂ではプロジェクションマッピングを実施する予定で、6月12日から9月20日まで、バイキングとジャンヌ・ダルクをテーマにした新作が投影されるという。