滋賀大津・おごと温泉の旅(1) 「天台三総本山」10月からCP
個々の旅館の営業努力と旅館組合や観光協会が一丸となった取り組みで年間40万人が宿泊する滋賀県おごと温泉。そのおごと温泉がある滋賀県大津市には、天台宗総本山の世界文化遺産・延暦寺、天台寺門宗総本山・三井寺、天台真盛宗総本山・西教寺という天台三宗の総本山がそろう。延暦寺は祖師千德讃仰大法会と慈覚大師円仁1150年御遠忌、三井寺では開祖智証大師円珍生誕1200年大法会、西教寺ではJR西日本と組んでの秋期特別公開など節目を迎えることから、この秋は「日本天台三総本山~近江びわ湖大津」キャンペーンが実施され、大津市界隈は賑わいが期待される。おごと温泉の現状とキャンペーンの概要をお伝えしたい。
10月1日-12月7日に開催
日本天台三総本山(延暦寺、三井寺、西教寺)とびわ湖大津観光協会、びわ湖大津志賀観光振興協議会は天台宗、天台寺門宗、天台真盛宗の3つの総本山の堂宇や秘仏、文化財の特別公開を行う「日本天台三総本山~近江びわ湖大津」キャンペーンを実施する。
期間は10月1日-12月7日で、交通面のアピールも行い、大津への誘客につなげたい考えだ。
各寺院での特別公開は延暦寺の法華総寺院東塔内陣特別公開が10月4-26日のうちの土休日の9日間。拝観料は500円。東塔上層部には仏舎利と法華経1千部、般若心経50万部、百万遍の念仏各号が納められ、下層部の須弥壇には胎蔵界の大日如来を中心にした5体の仏像が祀られている。内部には壁画がある。
三井寺では10月18日-11月24日に重文・如意輪観音像のご開扉が観音堂で。拝観料は200円。
如意輪観音像は古来より33年に一度しか開帳されない秘仏。円満で優しい顔を少し右に傾け、右膝を立てて坐る観音様だ。今回は大法会を慶讃して特別にご開帳される。
10月19日-11月23日には唐院で国宝・智証大師像(御骨大師)、国宝・智証大師(中尊大師)、重文・不動明王立像(黄不動尊)のご開扉がある。拝観料は500円。
御骨大師像は智証大師の遺言により舎利(遺骨)を像内に納めた霊像で、天台宗の高僧像としては現存最古の肖像。中尊大師像は袈裟などに当初の彩色がよく残り、朱でくまどった瞳、赤い唇、髭の剃りあとまで忠実に再現されている。黄不動尊は日本三不動で知られる国宝・黄不動尊画像を元に復刻したもので彫像の最高峰といわれ、寄木造、玉眼の漆地彩色像。
情報提供:トラベルニュース社