大阪環状線で"コト"を興す-大阪集客塾(1) 「乗りたくなる列車」討議
浪花のカリスマ添乗員、平田進也さんが塾長を務める大阪集客塾。「大阪を元気にするコトを興す」をテーマにした異業種交流の勉強会で昨年2月の発足以降、定期的に開講している。このほど「大阪環状線でコトを興す」と題し、約50人が集客塾とのコラボレーションによる環状線活性化策を考えた。
運転開始50年 環状線の"改造"を考える
JR西日本の大阪環状線は、大阪駅を起点に京橋、鶴橋、天王寺、新今宮、弁天町、西九条など19駅をつなぐ1周約22キロの路線。今年で運転開始50周年を迎え、5カ年に渡って大阪環状線改造プロジェクトに取り組んでいる。
すでに、駅のリニューアルや発車メロディーの新設などが具体化し、ぐるなびとコラボレーションした「環状線ぐるなび」などをスタートさせている。新車投入計画などもある。
環状線ぐるなびについては、ぐるなび大阪営業所の宇田川洋平さんが説明。昨年5月からスタートし、鶴橋駅なら「焼き肉」、天王寺なら「串カツ」など19駅の駅員、駅長によるおすすめの飲食店を専用サイトで紹介していることを話した。
次いでゲスト講師のJR西日本近畿統括本部観光推進室長の辻本建さん、企画課大阪環状線改造プロジェクトの長谷川裕一さんと栃折太介さんが大阪環状線の現状を報告。
辻本さんは「昔と変わらないオレンジ色の車両、ホームも変わっていません。社内でも女性が地下鉄の方が良いと環状線に乗りたがらない。どうしたら乗ってくれるようになるのでしょうか?」と塾生に問いかけた。
長谷川さんは「昨年12月から取り組んできた森ノ宮駅の改良工事はまもなく終了し、ホームに城見エリアを設けるなど斬新なものになります。特徴のある発車メロディーはすでに4駅導入し、大阪駅で流れるやしきたかじんさんの『やっぱ好っきゃねん』はご好評いただいています。今年6月から地元ラジオ局とタイアップして、1編成8両のラッピング列車を登場させました。各車両でデザイナーや表現の仕方が違う列車に『OSAKA POWER LOOP』という愛称名をつけています。大阪環状線をわざわざ乗りたくなるような線区にしたい」と意気込みを示した。
情報提供:トラベルニュース社