オランダ、アムステルダム以外の地域や美術館をアピール
オランダ政府観光局は、日本人渡航者数の増加に向けアムステルダム以外の地域への誘客や、美術館のプロモーションに注力する。同局日本地区局長の中川晴恵氏は、セールスミッションの来日に伴いこのほど開催したレセプションで、本誌取材に応え「2014年は前年比10%増をめざす」と意欲を示した。
同氏によると、2014年1月から5月の日本人渡航者数は3%増の6万4000人と増加。美術館を組み込んだツアーが好調なことや、2013年4月に就航した福岡/アムステルダム線の増便が一因との考えだ。
アムステルダム以外の地域への誘客については、「その地方にあったプロモーションをおこなっていく」とし、例として来年生誕60周年を迎えるミッフィーの作者ディック・ブルーナ氏の出身地であるユトレヒトを紹介。このほか、今年6月に約2年の改修工事を経て再オープンしたマウリッツハウス美術館のあるハーグなどをアピールする考えだ。
美術館については、中川氏は「オランダは美術館の宝庫。美術館は季節に関係なく来ていただける」と魅力を強調。「ゴッホは日本人にとても馴染みがあると思う」とし、2015年にゴッホ没後125周年を記念してアムステルダムのファン・ゴッホ美術館で開催する「ムンクとゴッホ展」などをアピールした。
このほか、中川氏はターゲットについても言及。現在の主な訪問者はシニア層で、春のパッケージツアー利用者では約7割がシニア層だったという。今後もシニア層をコアターゲットにする考えだ。また、サイクリングなどのアクティビティをアピールし、30代、40代の取り込みもはかりたいとした。