KNT個人旅行と個人旅行販売が合併、10月から-収益向上はかる
KNT-CTホールディングスは8月8日開催の取締役会で、近畿日本ツーリスト個人旅行(KNT個人)と、その100%子会社にあたる近畿日本ツーリスト個人旅行販売(KNT個人販売)の合併を決議した。10月1日付で、KNT個人がKNT個人販売を吸収合併する。製販一体での販売・運営体制をさらに強化することで、両社の収益性の抜本的な向上をはかる。
同日開催した記者会見で、KNT-CTホールディングス常務取締役の中辻康裕氏は「旧KNTの個人旅行部門は赤字。早期の黒字化をはかりたい」とした。2014年12月期第2四半期の連結業績では、KNT個人旅行の売上高は16.5%減の381億円で、営業損益は前年から1億9000万円改善し7億円の赤字。KNT個人販売は売上高が1.1%減の32億9000万円、営業損益は2億4000万円改善し10億8000万円の赤字となっている。
中辻氏は、黒字化のためには「お客様のニーズを的確に捉え、スピードを持って対応していくための組織」づくりが必要と説明。合併理由について「組織も人も同一の指揮命令系統で経営することが最善という判断に至った」と説明した。すでに2社はスタッフ部門の組織を中心に統一的な運営を進めてきたところ。KNT個人販売から顧客のニーズなどをKNT個人にフィードバックするなど、協力体制を築いており、中辻氏は「さらに同じ目線で商品を造成できるのでは」と期待を示した。
合併後の称号はKNT個人を継続。代表取締役社長は引き続き岡本邦夫氏で、資本金は1億円。店舗や従業員の雇用は合併後も継続する。