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アクセスランキング、1位はレックスロード、上半期訪日客数も

[総評] 今週は、元第3種旅行業のレックスロードが今年1月に旅行事業を廃止した後も無登録で営業を継続した上、7月に入って急遽事務所を閉鎖し、多くの消費者に影響が出ていることをお伝えした記事が1位になりました。旅行業界関係者の風上に置けない卑劣な行為で、まったくもって言語道断です。

 まれに消費者や取引先を意図的に巻き込んで身勝手に事業を展開し、あるいは事業をたたみ、被害をまき散らす輩が出ますが、それなりの長い期間をかけて蓄積した旅行業界での経験や人脈を無に帰すそうした行動を選んでしまう理由や心情がよく分かりません。

 今回、1月の事業廃止から約半年に渡って無登録営業が続いたわけですが、今後の課題として、エイビーロード上で航空券情報を掲載し続けられたことや、事業廃止後も以前の登録番号をウェブサイトに表記して旅行業を営んでいたことを旅行業界や行政が把握できたはずにも関わらず、有効な手立てが取られなかったことは検証されなければならないでしょう。

 エイビーロードを運営するリクルートライフスタイルでは、すでに一部被害者への補償方針を打ち出し対応も開始していますが、約500名という被害者のうち110名のみが対象で、残りの方々は何の補償も得られない可能性があります。

 トラベルビジョンにも、エイビーロードに出ていた情報に電話番号も書いてあったので直接連絡したが補償対象外という被害者の方からお問い合わせがありました。電話番号を自分で調べて直接取引をしたのであればまだしも、同じページの中にあるとなると釈然としないお気持ちは理解できます。

 もちろん、エイビーロード側としてサイトを見たという申告だけで補償に応じるわけにはいかないのも当然ですし、一方でそういった利用者に被害が及ぶ手段となってしまったことへの反省もきっとあるでしょう。一筋縄でいく問題ではありませんが、今回の事件がオンラインでの旅行取引、そして無登録営業の排除についてあり方を考える良い機会になって欲しいものです。

 なお、今週2位は、日本政府観光局(JNTO)の調査で上半期の訪日外客数が626万400人となり過去最高を大きく上回ったことをお伝えした記事でした。昨年は年間で1000万人を超えたものの上期のみでは495万5000人でしたから、極めて順調な伸びが続いているといえます。

 このまま行けば単純計算で1000万人は優に超えて数百万人の上積みも、と皮算用をしてしまいますが、昨年の伸びは東南アジア各国でのビザ緩和が追い風になった背景もありますので、効果が一巡して伸びが鈍化する可能性もあります。とはいえ、これといったマイナス要因があるわけでもなく、少なくとも2年連続での1000万人到達は十分に期待できるでしょう。

 9位にはJATA会長に就任されたばかりの田川博己氏のインタビュー概要が入っていますが、田川氏は海外旅行も2000万人を超えることこそに意味があると強調されました。市場が拡大すれば自ずとビジネスチャンスも生まれるとのお考えで、まずは旅行会社の利益は二の次に種々の取り組みを進められるとのことです。

 2000万人の到達などありえないという悲観論も聞きますが、個人的には最初から不可能を前提にするのはもったいないと考えてしまいます。訪日外客数の2000万人もそうですが、大台を突破した先の新しい世界を是非ともこの目で見てみたいですし、1年でも早くそれが実現するようトラベルビジョンも旅行業界誌として工夫と努力を重ねていきたいと考えています。(松本)

 ▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2014年7月第4週:7月18日0時~7月25日18時)
第1位
元東京都第3種のレックスロードが業務停止、登録抹消後も営業(14/07/23)

第2位
14年上半期の訪日外客数は過去最高、26.4%増の626万人(14/07/23)

第3位
マレーシア航空機、ウクライナ東部で墜落-各社航路変更も(14/07/18)

第4位
トップインタビュー:MIATモンゴル航空日本支社長 ソドノムドルジ・プレブスレン氏(14/07/22)

第5位
サービス連合、14年春闘で37組合が賃金改善、0.5%以上の目標達成(14/07/20)

第6位
全日空、羽田/中部線開設へ、国際線に接続-冬ダイヤから(14/07/23)

第7位
オーロラ航空、成田/ウラジオストク線就航-7月31日から(14/07/20)

第8位
日本航空、下期からBOS、SFO、SGN線のダイヤ変更-乗継利便性向上で(14/07/24)

第9位
JATA田川会長、海外2000万人必達へ、国内・訪日も三位一体(14/07/22)

第10位
地方航空路線、航空会社と地域がともに育成を-国政研シンポ(14/07/22)