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アクセスランキング、1位は航空会社人気調査、首都圏増枠議論も

[総評] 今週は、スカイトラックスによる航空会社の人気ランキング調査の結果が1位になりました。毎年実施されているもので、キャセイパシフィック航空(CX)が「エアライン・オブ・ザ・イヤー」授賞です。スカイトラックスは最高5ツ星の格付け評価も有名で、今回の調査も認知度、注目度の高さで知られています。CXは5年ぶり4度目の授賞とのことで、お見事と感服するばかりです。働かれている皆様はもちろん、香港の方々も鼻が高いことではないかと思います。

 今回、トラベルビジョンとしてはおそらく初めてすべての授賞航空会社を表にして掲載しましたが、眺めていると色々と興味深い点に気付きます。例えば、どの部門でも上位20位はTC2、TC3のエリアを本拠地とする会社がほとんどで、TC1の航空会社の影の薄さが逆に目立っています。また、地域内のランキングでは、LCCがFSCを上回っているところもあり、費用対満足度がシビアに比較されているようにも思えます。

 影が薄いといえば、日系航空会社も全日空(NH)が総合6位、空港サービス部門と太平洋横断路線部門で1位となるなど気を吐いたものの、全体的にはあまり目立っていません。日本市場ではまず日系航空会社が最初の選択肢であり、満足度の基準は人それぞれということでしょうけれども、日系航空会社が今後、世界発日本あるいは世界発世界の需要をめざすためには、それぞれの基準を考慮した事業展開が求められるはずです。

 さて、今週は羽田と成田の発着枠増加についての話題もランクインしました。国土交通省は、交通政策審議会航空分科会基本政策部会の首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめとして、両空港で合計年間7.9万回の増枠が可能としています。色々と課題もあるものの、発着枠が増えれば増えるほど海外旅行、訪日旅行ともにチャンスが広がることは間違いなく、是非とも少しずつでも前に進めていただきたいところです。

 特に訪日需要は昨年に年間1000万人を超えて以降も極めて好調に推移しており、枠の増加が実現すれば2020年・2000万人の目標に向けて大きな追い風となります。海外旅行については、中国と韓国の需要回復が求められるものの、先日お話しをお聞きした日本旅行業協会(JATA)会長の田川博己氏は出国者数2000万人の必達を在任中の目標と話されており、リーダーシップと種々の力強いお取り組みに期待がかかります。

 なお、マレーシア航空(MH)のボーイングB777型機が17日にウクライナ上空から墜落し、撃墜された可能性もあるとのことです。MHはスカイトラックスの格付けで世界に7社のみの5ツ星に名を連ね、今回の調査でも総合18位に入っていますが、明暗の対比によって事件の無念さがより強く感じられます。

 3月に洋上で消息不明になってからたった数ヶ月でまた悲惨な出来事が発生してしまい、深い悲しみを覚えるとともに、亡くなった方々のご冥福をお祈りしご家族の皆様には心からお見舞いを申し上げるばかりです。(松本)

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(2014年7月第3週:7月13日0時~7月18日17時)
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