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夏の国内旅行、人数が過去最高、日数は短長2極化-JTB調査

 ジェイティービー(JTB)がこのほど実施した夏休み(2014年7月15日~8月31日)の旅行動向調査で、国内旅行人数は前年実績の推計比で0.2%増の7639人となり、過去最高を更新する見込みだ。平均費用も7.1%増の3万7500円となり、国内旅行の消費額は7.3%増の2兆8647億円となる予測だ。


 国内旅行の人気旅行先では、関東が16.6%、近畿が12.2%、中国・四国と九州が11.0%、甲信越が10.1%と1割以上のシェア。伸び幅が大きかったのは中国・四国で3.7ポイント増。関東は3.3ポイント減、甲信越は2.8ポイント減となっている。

 近畿の伸びはあべのハルカスやユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどで注目を集め、逆に関東は東京スカイツリーの開業や東京ディズニーリゾート30周年のイベント需要が落ち着いてきたとの分析だ。このほか、世界遺産登録された富岡製糸場と絹産業遺産群の群馬県や長野県、四国八十八ヶ所霊場開創1200年の四国も好調という。

 出発ピークは、JTBのツアー予約状況から8月13日から15日までとなる見通し。旅行日数は1泊が4.3ポイント増の42.2%と高いが、5泊が0.7ポイント増の3.7%、6泊が1.1ポイント増の2.3%、8泊以上が1.5ポイント増の2.6%となるなど動きが分かれた。2泊、3泊、4泊はいずれも減少傾向で、合計では6.8ポイント減の44.6%。

 一方、海外旅行を含めた旅行回数の意向は、1回が1.4ポイント減の73.8%であったのに対し、2回が0.9ポイント増の22.7%と増加。3回以上の回答者も増えており、2回以上の合計は1.4ポイント増の26.0%となった。この傾向は2011年以降続いており、2011年比では1回が8.6ポイント減、2回以上が8.6ポイント増となっている。


 旅行目的についてのアンケートでは、「温泉でゆっくりする」が1.2ポイント増の14.5%、「テーマパーク・レジャー施設」が2.6ポイント増の11.5%、「自然や風景を楽しむ」が1.2ポイント増の11.5%となるなど伸びている。逆に、「海辺で保養・海水浴」が3.7ポイント減の6.1%、「史跡や名所を見て回る」が1.4ポイント減の4.7%、「ハイキング・登山・キャンプ等」が2.1ポイント減の2.8%となるなど回答者が減少した。

 また、「帰省、離れて住む家族と過ごす」が1.6ポイント減の19.7%となったのに対し、「家族や友人と親睦を深める」が4.6ポイント増の11.2%と大きく増えている。海外・国内問わず同行者を聞いた質問では、「家族連れ」が2.6ポイント増の67.8%で最多であったが、「夫婦のみ」と「三世代」は減少。「中学生までの子供連れ」と「母娘などそれ以外の家族連れ」、「友人・知人」、「一人旅」などが増えている。

 今後の旅行支出に対する意向は「支出を増やしたい」と答えた人が4.1ポイント減の12.5%で、「減らしたい」人は5.5ポイント増の30.3%。「単価を減らし回数を増やす」が0.7ポイント減の12.6%、「単価を増やし回数を減らす」が0.2ポイント減の6.1%、「単価も回数も同程度」が0.3ポイント増の34.8%。

 なお、調査は6月4日から16日にかけて、全国200地点で15歳から79歳までの男女を対象に個別訪問調査を実施し、1200名のサンプルを収集したものだ。