JATA、新会長にJTB田川氏、海外・国内・訪日を「三位一体」強化
日本旅行業協会(JATA)は6月18日、第58回定時総会を開催し、会長を含む新三役を決定した。会長には、ジェイティービー(JTB)代表取締役社長の田川博己氏が就任。一方、副会長は定款を変更して3名とし、前会長でワールド航空サービス代表取締役会長の菊間潤吾氏、KNT-CTホールディングス代表取締役会長の吉川勝久氏、日本旅行代表取締役社長の丸尾和明氏が就任した。事務局長は越智良典氏。
菊間氏は、JATAの会長と副会長が立場を入れ替えた「異例の人事」について、就任からの2年間でJATAの国際的な存在感や社会的な観光への注目などが飛躍的に高まったとし、今後を見据えれば「役割分担を変えるのが最も良い」と判断したと説明。具体的には、海外、国内、訪日それぞれに強い田川氏が会長となり、菊間氏が海外に注力。国内は引き続き吉川氏が担当し、訪日は新たに丸尾氏が見る体制とする。
田川氏も就任の挨拶で、「観光立国の実現には、海外、国内、訪日の3つの事業分野が三位一体で発展することが絶対的に不可欠であり、その3分野をカバーして推進できるのはJATAだけ」であると強調。その上で、旅行業界の発言力を高めるとともに会員会社のビジネスチャンスの増加、そして「観光立国ではなく観光大国の実現」に向けて積極的に取り組みを進めていく考えを表明した。
事業展開の方針としては、菊間氏が進めてきた人材育成や危機管理など「中小企業の多い旅行業界の経営基盤の強化」や、支部との連携強化を含めたJATA組織の活性化、国連世界観光機関(UNWTO)や太平洋アジア観光協会(PATA)との連携などJATAの国際化を受け継ぎ、さらに発展させていく。
また、「三位一体」の象徴として、9月に初開催を予定するツーリズムEXPOジャパンに言及し、「JATAがエンジン役となって、オールジャパンで成功にむけて全勢力を傾けて取り組んでいく」方針を示した。
※訂正案内(編集部 2014年6月19日 8時48分)
吉川勝久氏のタイトルの一部に誤りがありました。お詫びするとともに修正いたします。