HIS、2Qの営利は38.4%増-米国、欧州など好調
▽海外拠点数拡大へ、成田/バンコク線チャーターは継続
海外からのアウトバウンド業務では、東南アジアでの多店舗展開を引き続き推進し、プロモーション活動を強化。クロアチアやギリシャなど未進出国への拠点展開も実施した。海外の営業拠点網は2014年4月末時点で56ヶ国117都市、169拠点。
また、39ヶ国41サイトとなった、各国の現地発を対象とした予約サイトでは、パッケージツアーやウェブサイト「航空券+ホテル」のサービスを開始。訪日旅行については、タイからの受客に注力したほか、各国の企業インセンティブ旅行に注力し、海外拠点との連携を強化した。
海外でのインバウンド業務については、同社の海外駐在員が企画した「産地直送商品」を拡充。また、海外拠点のサービスや設備を他の旅行会社でも利用できるよう、BtoB事業を強化した。さらに、ロシア支店でウラジオストク/グアム間のチャーター便を販売するなど、海外to海外の送受客に注力した。
ハウステンボスを運営するテーマパーク事業は、売上高が34.9%増の140億1400万円、営業利益が83.3%増の51億2100万円と好調に推移した。初の場外展開イベント「大阪城3Dマッピングスーパーイルミネーション」などが寄与した。ホテル事業は売上高が31.5%増の27億8900万円、営業利益が656.5%増の1億9300万円で増収増益だった。
運輸事業では、昨年8月に成田/バンコク線に就航したチャーター専門会社のアジア・アトランティック・エアラインズ(HB/AAA)が、今年2月から3月にかけて運休。その後は通常運航を再開したものの、売上高は19億3400万円、営業損失は5億5200万円となり、損失幅は前年の3億2600万円から拡大した。
平林氏によれば、HBは現在、成田/バンコク線をデイリーで運航中しており、10月までは継続する計画。タイの政情不安の影響については、「足元は影響を受けていることは間違いない」としながらも、タイからのインバウンド需要は引き続き大きく拡大しているため、「完全にカバーできるわけではないが、止めるほどではない」状況だという。