カナダ、業界に積極投資、14年日本人は20万人期待-RVC2014開幕
(バンクーバー発:特派 山田友樹) 今年で38回目を迎えるカナダ最大のトラベルトレードショー「ランデブーカナダ2014(RVC2014)」が5月28日、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州のバンクーバーで開幕した。今回は、28ヶ国から477名のバイヤーが参加し、過去最大の規模となった。そのうち日本からは過去10年間で最多の38名が参加し、米国や中国に次ぐ3番目に多い参加者数となった。
カナダ観光局(CTC)暫定社長兼CEOのグレッグ・クラッセン氏は記者会見で「今後も、国際市場への投資は継続していく。CTCだけでなくトレードパートナーも積極的に投資していくだろう」と話し、外国人観光客誘致に向けた取り組みを引き続き強化していく考えを示した。また、2017年に迎えるカナダ建国150周年についても言及。「カナダ政府もさまざまな祝賀行事を計画している。CTCとしても関連団体と協力し、観光需要につなげていきたい」と話した。
日本市場については、「旅行業界との関係を引き続き強化していく」と明言。また、将来のリピーターにつながることから、若い世代の教育旅行にも力を入れていく考えを示した。
2013年のカナダへの日本人渡航者数は前年比0.6%減の18万8900人。現地消費額も3.1%減の3億240万カナダドルに減少した。しかし、CTCでは、2013年の日本人出国者数が5.5%減で推移したなか、減少率が0.6%減にとどまったことを評価。2014年については、日本人渡航者数は4.5%増の19万7400人に伸びると予測し、現地消費額も5.9%増の3億1750万カナダドルに増加すると見込む。直近の今年1月から2月の実績は2万4038人と横ばいで推移しているという。
また、CTC日本地区代表のモリーン・ライリー氏はインタビューに応え、日本市場の見通しについて説明。全日空(NH)の羽田/バンクーバー線新規就航によって今年4月から6月のBC州への旅行者が増加しているほか、NHK連続テレビ小説「花子とアン」の効果、新しいプロダクトの登場、エア・カナダ(AC)による羽田/トロント線就航など好条件がそろうことから、「CTC日本地区としては、2014年の日本人渡航者数20万人以上を期待している」と話し、今年にかける意気込みを示した。
また、昨年まで日本、韓国、中国、インド向けにおこなわれていたショーケース・カナダについても触れ、今年は日本だけの取り組みとして「フォーカス・ジャパン」を今年10月に東京で開催することを明らかにした。ショーケース・カナダは、韓国と中国向けにそのまま残ることになる。
なお、来年のRVC2015はナイアガラフォールズで5月26日から29日にかけて開催される。