ベスト・オブ・ジ・アルプス、日本人観光客「若返り」に注力

  • 2014年5月21日

ツェルマット観光局長のダニエル・ルゲン氏 ヨーロッパ・アルプスの代表的なマウンテンリゾートで構成するベスト・オブ・ジ・アルプス(BOTA)から、このほどスイスのツェルマット観光局など6つの観光局の代表団が来日し、旅行会社に対するセールスコールをおこなった。セールスコールは毎年この時期に実施しているもので、今回は東京と大阪で計15社を訪問する。

 今回来日したのはツェルマットとグリンデルワルド、シャモニー、メジェブ、コルティーナ、レッヒの各観光局代表。5月20日に都内で開催したレセプションでは、ツェルマット観光局長のダニエル・ルゲン氏が代表として挨拶。日本市場に関しては難しさを増す部分もあるものの、今後も引き続き日本の旅行会社などと協力して観光客誘致に注力したい考えを示した。

 その後、本誌の取材に応えたルゲン氏は、日本がツェルマットにとってスイス、ドイツ、イギリスに次いで4番目に大きな市場であることを強調。「自然だけでなく、ホテルなどのインフラについても高く評価していただける日本人観光客は、我々にとって非常に重要」と説明し、円安スイスフラン高などにより厳しい環境にあっても、引き続き日本市場を重視する考えを示した。

 今後の課題としては、高齢化が進む日本人観光客の年齢層引き下げを挙げ、「冒険など、若い世代にもアピールできる要素は多い」とアピール。今回のセールスコールにおいては、旅行会社に対して「いかに若い層をターゲットとするか」を強調したと伝えた。このほか、「スイスでも、かつてはビーチにばかり目を向けがちだった観光客が近年ではアルプスを再評価し始めるなど、旅の習慣が変わりつつある」と述べ、「日本でも習慣を変えていくことは可能だと思う」と意欲を見せた。