阪急交通社グループ3社、13年度の営利は50.1%減、海外の減少響く

  • 2014年5月15日

 阪急交通社グループの2013年3月期(2013年4月1日~2014年3月31日)決算で、営業収益は前年比3.2%減の330億600万円、営業利益は50.1%減の12億2400万円となった。これは阪急交通社、阪急阪神ビジネストラベル、阪急トラベルサポートの合計値。

 阪急交通社グループによると、海外旅行は地方発着チャーター商品の強化やクルーズ商品の拡充をはかったが、中国、韓国との領土問題に加え、主軸のヨーロッパ方面が円安による影響で伸長せず、取扱人数、営業収益ともに減少した。一方、法人業務渡航部門については、収益単価、取扱人数の増加などで前年を上回った。

 一方、国内旅行では阪急交通社65周年記念事業の一環として薬師寺奉納コンサートを開催するなど、新たな顧客の取り込みをはかったほか、出雲、伊勢、北海道、沖縄方面が好調に推移し、取扱人数、営業利益ともに増加した。

 今後の見通しについては、海外旅行ではヨーロッパ方面を中心に顧客のニーズに応えるために商品の見直しを実施。2014年3月期については、日本発着クルーズ船のチャーターや羽田の拡張でカナダが好調に推移する見込みであること、台湾とシンガポールの人気により、13年度の水準を超える見通しだ。国内旅行は、四国のお遍路ツアー、関西のあべのハルカス効果で堅調に推移する予想だ。