ANAHD、13年度増収減益、円安響く-14年度は羽田に期待、増収増益予想
▽14年度の営業利益は850億円見込む-羽田線に期待
2015年3月期(2014年4月1日~2015年3月31日)の連結業績予想では、売上高は6.2%増の1兆7000億円、営業利益は28.8%増の850億円、経常利益は28.1%増の550億円、当期純利益は85.3%増の350億円を見込む。
同社専務取締役執行役員の殿元清司氏は、14年度は政府の経済政策の効果で経済がゆるやかに回復すると期待しているとし、先ごろ発表した2014年度から2016年度の中期経営戦略を遂行することで、さらなる成長をめざすと説明。なかでも「羽田増枠の影響は我々がもっとも期待するところ」であり、羽田線増便分を中心とした国際線旅客と国際貨物収入の2点が増収の主な要因になるとの考えを示した。
羽田の国際線旅客数では、4月から6月は欧州線は13年第1四半期比で6%増、アジアは41%増となる見通し。欧州はミュンヘン、フランクフルト線が、アジアはバンコクやシンガポール、ジャカルタなど経済成長の著しい都市でビジネス需要が好調に推移ししているという。
今後も羽田の増枠を契機に「国際線を中心に新たなビジネスチャンスを確実に捉えていく」考え。さらに、コスト構造改革を推進し、340億円のコスト削減の目標必達に向けて注力していくとした。
15年3月期の為替によるコスト増は燃油費で180億円を予想。これに円安による外貨建て収入が100億円程度あるとし、実際は80億円程度のコスト増となる見込みだ。なお、14年度は1ドル105円で試算した。