ピーチ、夏ダイヤで最大2088便を減便、際内計10路線対象に-機長不足で
ピーチ・アビエーション(MM)は4月24日、2014年5月19日から10月25日まで、最大で2088便を減便する計画を発表した。機長不足に伴うもので、影響人数は2万6175人、約30億円の収入減となる見込みだ。同日国土交通省に夏ダイヤの事業計画と運航計画変更認可申請をおこなった。
同日開催した記者会見で、MM代表取締役CEOの井上慎一氏は「機長数の不足で変更せざるを得ないことは本当に心苦しく思っている」と謝罪。「今後は乗員の運航管理を含め、事業計画を慎重に進めていきたい」と語った。
MMによると、機長52人のうち、当初計画の想定を上回る8人が病欠したことと、予定していた新規要員の確保が当初見通しを下回ったことによる機長不足が減便の要因。今後の新規採用や副機長の昇任による人数増を見込んでも、退職者や更なる病欠者のリスクを加味して運航計画を策定すると、夏ダイヤで5人機長の数が足りなくなる見込みであることから減便を決定したという。
減便は7月1日に就航予定の那覇/石垣線を含む夏ダイヤ17路線のうち、国際線2路線104便、国内線8路線1984便が対象。国際線は関空/仁川、香港線、国内線は関空/新千歳、仙台、成田、松山、福岡、鹿児島、那覇線と那覇/石垣線だ。減便はMM単独路線は避け、1日4便就航している路線を選ぶなど影響の最小化をはかったという。
このうち、5月17日から6月30日については減便を決定しており、当初計画していた4026便のうち448便を欠航する。影響予約数は1万6393人とした。
7月から10月については未確定だが、7月から8月が夏休みで旅行需要が高まる繁忙期間であるため旅行者への影響を考え、現時点では変動予想はあるが減便が想定される便はあらかじめ告知する。今後は4月30日に、7月から10月において減便などの可能性があり、調整のため予約受付を見合わせている便名を発表。5月中旬をめどに7月、8月の減便確定便を、6月下旬に9月、10月の減便確定便を発表する予定。7月以降の現在の見込みは、計画便数8860便のうち最大1640便を欠航、9782人に影響が出るとしている。
MMの販売はウェブサイトでの直販がメイン。MMによると旅行会社10数社経由で販売をおこなっているが、規模はまだ少ないとしており、今回の影響人数のうち1%から3%程度が旅行会社経由となる予想だという。
予約者に対しては、ウェブでの告知やメールで案内を実施し、手数料無料での払い戻しや自社便への振り替えなどの対応をおこなっていく。5月、6月の予約者に対しては、4月24日から対応を開始。7月以降については4月30日から、対象便を予約した旅客に対する対応を進めていく予定だ。
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