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インバウンド人材の育成-神戸夙川学院大・シンポ(1) 教材を開発

 神戸夙川学院大学はこのほど、神戸市中央区の同大キャンパスでインバウンド観光シンポジウムを開いた。大学や旅行会社、観光関係者ら約100人が参加し、人材育成面から日本のインバウンド発展を考えた。

 シンポジウムは、同大学が文部科学省の「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進事業」の観光分野として委嘱され、取り組みを進めてきた「地域活性化のための着地型観光プレーヤー人材育成事業」の報告会。この事業を契機に2月20日に設立された一般社団法人日本インバウンド教育協会の設立記念も兼ねて開いた。

 今回報告した同事業は日本のインバウンド人材の養成が他国に比べ「圧倒的に遅れている」(小野田金司・同大学観光文化学部長)ことを背景に、3カ年計画で人材養成プログラムを確立させるというもの。初年度となる今年度はインバウンド人材の特性調査とeラーニング教材の開発を行い、最終的にプログラムの実用化を目指す。

 今年度開発したeラーニング教材は入門レベル編。インバウンドや着地型観光への理解から、マーケティングの知識を使ってツアーを企画できるレベルまで、同大学教員による講義映像を作成した。内容はインバウンドの成功事例としてドン・キホーテの例や、マーケティング論、神戸観光論まで多岐にわたり、ウェブ上で公開している。

 大学や高校、企業などでの活用を念頭に置いており、今後は指導者の養成レベルまでの開発を見据える。小野田学部長は今回の教材を使って同大学入学予定の高校生に入学前教育を行ったところ、「こんなにわかりやすい授業は初めてと言われた。『ありがとう』と言われたのは教授になって初めて」と笑わせながら手ごたえを語った。


情報提供:トラベルニュース社