京都市、観光予算12.8%増、海外拠点増など訪日さらに強化
京都市は2014年度の観光関係事業向け予算を前年比12.8%増に拡大する。京都で3月17日に始まった富裕層向けトラベルマート「ILTM Japan」の会場で、京都市産業観光局観光MICE推進室担当部長の九鬼令和氏が記者会見を実施。海外拠点にドバイと香港を追加して10ヶ所とするなどし、訪日旅行需要の獲得をはかる。
訪日需要喚起の策として、海外への情報発信も強化。ウェブサイトの対応言語にアラビア語、トルコ語、タイ語、マレー語、ロシア語を加え、13ヶ国語に拡充。また、すでに開設済みの「メディアサポートセンター」で海外からの取材依頼などに対応するほか、京都文化交流コンベンションビューローと共同でプレスリリースも積極的に配信していく。ソーシャルメディアでも、すでにファン数が20万人を超えたFacebookなどを活用する。
▽ホテル、イベントなど新情報も
会見では京都市で最近あった、あるいは今後見込まれるホテルや店舗の開設、イベント情報なども紹介。ホテルでは2月7日にザ・リッツ・カールトン京都がオープンしたばかりであるほか、ホテルグランバッハ京都も4月に営業を開始する予定。フォーシーズンズホテル京都も2016年の開業を計画している。
また、商業店舗でも、例えばライカの旗艦店が3月15日、祇園にオープン。築約100年の京町家を改装したもので、限定モデルや西陣織のカメラケースなども販売されているという。
イベント関連では、和食がユネスコ無形世界遺産に決定したことも追い風として、5回目となる「京都レストランウィンタースペシャル」を2月に実施。100軒以上の老舗料亭や人気レストランが参加するグルメイベントで、今年は150軒の施設、5000人超の参加者の規模に成長した。
このほか、今年4月から5月にかけては、2回目となる国際写真フェスティバル「KYOTOGRAPHIE」も開催される予定。さらに、2015年春には現代アートの国際展「PARASOPHIA」や琳派の400周年記念イベントも計画されている。