旅行業倒産、2月は2件、震災関連は0件-宿泊業は7件
東京商工リサーチ(TSR)によると、2014年2月の旅行業倒産件数は前年比1件減の2件となった。負債総額は147%増の2億1000万円。東日本大震災関連の倒産は0件だった。
2件は岡山県と東京都の企業。1件は休眠状態だった企業で債務整理のための特別清算手続きをおこなったもので、もう1件は事業規模の小さい企業の破産だった。TSRでは2月は大型倒産もなく、低水準だったとしている。
宿泊業の件数は2件減の7件、負債総額は76.3%減の24億6900万円だった。震災関連の倒産は2件だった。2月の大型倒産はパシフィックアイランディアリゾートで、負債総額は10億5700万円。同社は静岡県伊豆市で2005年4月から「眠雲閣落合楼」、2006年から「木太刀荘」の経営をおこなってきたが、震災に伴う原発事故による計画停電で観光客が減少。資金繰りも苦しく、金融機関に借入金の利払いのみを実施してしのいできたが、限界に達して破産申請に至ったという。このほか、栃木県や静岡県、富山県などのホテル、民宿、ビジネスホテル経営企業が倒産した。
なお、TSRが発表した東日本大震災から2014年3月7日現在まで、約3年間の震災関連倒産状況によると、業種分類ランキングで宿泊業の震災関連倒産件数は総合工事業に次ぐ第2位にランクイン。合計件数は77件、負債総額は738億700万円となっている。