カナダ、PEIのプロモ強化、NHK朝ドラで-新規路線に期待も
カナダ観光局(CTC)は2月26日、ブリティッシュ・コロンビア州(BC州)観光局、アルバータ州観光公社、オンタリオ州観光局、ケベック州政府観光局、プリンス・エドワード島州(PEI州)政府観光局と共同で、最新情報を提供するセミナーとワークショップを開催した。
CTC日本地区代表のモリーン・ライリー氏は、今年3月末からNHK連続テレビ小説「花子とアン」が始まることから、PEIのプロモーションを今年の大きなテーマと位置づけた。CTCとPEIは共同でマイクロサイト「赤毛のアンと世界一美しい島」を立ち上げ、PEIの魅力を訴求するとともに、関連パッケージツアーの紹介も実施中。現在10ツアーが掲載されているが、ライリー氏は「もっと多くのツアーを紹介したい」と話し、旅行会社への協力を呼びかけた。
PEI州でも、「花子とアン」に連動したピーアールを強化し、PEIの露出を拡大させながら送客を増やしていきたい考え。3月から全国百貨店を巡回する「モンゴメリと花子と赤毛のアン展」も良い機会ととらえる。「赤毛のアン」出版100周年の2008年には約1万人の日本人が訪れていたことから、今年もその数字に近づけていきたいとした。このほか、体験型食の旅(PEI Flavors)や島の暮らし体験プログラムもあわせて紹介していく方針だ。
セミナーでは各観光局が最新の情報を提供。BC州では、今年3月30日に全日空(NH)が新規就航する羽田/バンクーバー線を大きなトピックとしてあげた。NHの就航により、東京/バンクーバー間はエア・カナダ(AC)と日本航空(JL)の成田線を含め1日3便になることから、今後の需要拡大に期待を寄せる。新アトラクションとして、バンクーバーとウィスラーの中間に位置するスコーミッシュに今年5月にオープンするゴンドラをアピールしたほか、今年の秋には4年に1度、カムループス周辺で見られる鮭の大溯上(サーモン・ビックラン)が見られると話した。
アルバータ州では、2年前から「自分に戻る瞬間(remember to breathe)」をタグラインにブランド戦略を推進。日本でもアルバータ州のブランド・イメージが徐々に浸透してきたという。新しい情報としては、今年5月1日にコロンビア大氷原にオープンする「グレイシャー・スカイウォーク」をアピール。教育旅行先としてのエドモントン、星空観察のジャスパー、春のオーロラのフォート・マクマレーなども紹介した。
オンタリオ州では、今年7月1日に新規開設されるACの羽田/トロント線に大きな期待を示した。また、ナイアガラではカナダ側のクルーズ会社の変更に伴い、新しくサンセット・カクテル・クルーズが催行されるほか、日の出や花火の打ち上げに合わせたクルーズも予定しているという。さらに、ナイアガラ・オン・ザ・レイクでのワイナリーツアーも引き続き訴求していく。このほか、6月29日はトロントで世界最大のLGBTイベント「ワールド・プライド・パレード」が開催されるという。
ケベック州では、定番の紅葉シーズンに加えて夏のアウトドア・アクティビティをアピールしたほか、モントリオールやケベック・シティで夏に開かれる数々のフェスティバルを紹介。無料で参加できるフェスティバルも多いことから、パッケージでもFITでも利用価値は高いとした。また、モントリオールとケベック・シティ間に広がる大自然での宿泊も推奨。両都市と組み合わせた商品化も可能として新たなツアー造成に期待を寄せた。