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プリンセス・クルーズ、14年10万人めざす、若者や3世代の取り込みも

  • 2014年2月18日

(右から)プリンセス・クルーズ社長のジャン・スワーツ氏、カーニバル・ジャパン代表取締役の木島榮子氏  2013年に「サン・プリンセス」で9本の日本発着クルーズを実施したプリンセス・クルーズ。2014年は「ダイヤモンド・プリンセス」も加わり、2船で計42本のクルーズを展開する。このほど同社の新社長に就任したジョン・スワーツ氏は「日本のお客様に選ばれる休暇の選択肢として認知度の向上をめざしていく」と意気込みを見せる。今年も引き続き日本のクルーズ市場拡大に取り組む同社の今までの成果と今後の戦略について、スワーツ氏らに話を聞いた。


14年クルーズ、13年の5倍の10万人目標

サン・プリンセスには寿司バーも  プリンセス・クルーズは2014年、サン・プリンセスとダイヤモンド・プリンセスの2船で42本のクルーズを展開し、昨年の目標の5倍以上に当たる10万人の集客を目標に掲げているところ。スワーツ氏は「日本のクルーズ人口を爆発的に増やしていきたい」と意欲的だ。

 また、プリンセス・クルーズのGSAを務めるカーニバル・ジャパン代表取締役の木島榮子氏は、「日本発着クルーズを本格的にリスクを持って挑んでいるのはプリンセス・クルーズだけではないか」と話し、プリンセス・クルーズがクルーズ旅行を日本市場に根付かせようとしている点を強調。今回の5倍の集客目標は難しいとしながらも「市場は自ら作るもの。インターナショナルクルーズとして、新しい商品の開拓をしていく。プリンセスはそれだけ先の市場を見据えている」とした。

 プリンセス・クルーズが日本発着クルーズを開始したのは2013年。実績などは公表していないが、スワーツ氏は「初年度は乗客からのアンケートで大変ポジティブなコメントを得た。商品の満足度の高さがわかる」と手応えを語った。

 同社では船内で日本食を用意したほか、船内書類の日本語対応、日本人スタッフの常駐など、日本人向けのサービスを用意。日本人に対し「安心して快適に日本を再発見することを楽しんでもらえるように」工夫したことが奏功したとの考えで、「日本市場の潜在需要の高さを引き続き確信している」という。

 また、船内で今後のクルーズが予約できる「フューチャークルーズ・デスク」の予約率を見ると、日本発着クルーズは他のクルーズの2倍にあたる20%を記録。スワーツ氏は今後も顧客の満足度を最大限にあげることを目標にかかげるとともに、リピーター層の醸成をはかっていきたいと話した。