観光庁、参与に初代長官の本保氏を任命

  • 2014年1月7日

本保氏はJATA旅博2013の「アジア旅行市場分析」パネルディスカッションでモデレーターを務めた  観光庁は1月1日付で、観光庁参与に初代観光庁長官で首都大学東京都市環境学研究科観光科学域教授の本保芳明氏を任命した。同庁では12月26日付けで観光庁参与の設置に関する訓令を定め、参与を新設。英文名称はSpecial Adviser to the Japan Tourism Agencyで、任命期間は2年間としている。

 観光庁によると、訪日外国人1000万人を達成し、2000万人の高みをめざすなか、グローバル化に対応する必要性があるとの認識。有識者を参与として登用し、経験を活かして様々な国際会議への出席や、国内外での観光庁が直面する諸課題に対し、関係機関との交渉や調整を担当してもらう予定だ。

 観光庁によると、本保氏の選定理由は、同氏が観光行政に精通しており、国際的な経験が豊富で交渉力もあるため。本保氏が昨年8月に世界観光機関(UNWTO)総会の補助機関である世界観光倫理委員会の委員に就任したことも理由の一つだという。

 今後は本保氏にUNWTOやアジア太平洋経済協力(APEC)経済協力開発機構(OECD)を初め、国際機関や組織が主催する国際会議への出席してもらう予定。観光庁国際会議等担当参事官付によると、世界的に旅行の円滑化のため、ビザ制度の緩和や複数国共通のビザ制度、交通機関の利便性向上などの検討が国際機関、組織で進められており、会議も盛んに開かれている。そうした場で本保氏には「日本の顔、代表として出席してもらいたい」とした。