KNT、緊急対応強化、全社員が救命講習で「ゾーンディフェンス」

  • 2013年12月18日

 近畿日本ツーリスト(KNT)は、同社が実施する団体旅行中に緊急事態が発生した際の対応力を強化する。本社の指揮下で添乗員や最寄り支店の社員、他の業務で同じ場所に滞在中の社員などが連携して迅速かつ組織的に対応する「KNTゾーンディフェンス体制」を構築する。この一環として、社員の救命講習の受講を義務化し、2014年3月までに全社員1988名の受講をめざす。

 社員が受講するのは、心肺蘇生とAEDの使用法を含む普通救命講習I、上級救命講習、赤十字救急法救急員のいずれか。人工呼吸法や異物除去法、止血法なども修得することで、冷静に救命活動ができるようにする。受講は、1月末に全社員の50%、3月末で100%が完了する計画。新入社員は研修期間中に受講させ、受講率100%を維持していく。

 このほか、緊急時の対応事項や手順、連絡先一覧、安否連絡の手順などを集約した「緊急時対応携帯カード」も社員と添乗員に携行させる。こうした取り組みにより、添乗中、営業中の事故対応や、勤務地や居住地で事故などが発生した際の救命活動も担える社員を養成していく方針だ。