年末年始の海外旅行、過去最高の69.5万人見込む-JTB調査

  • 2013年12月4日

 ジェイティービー(JTB)の年末年始(2013年12月23日~2014年1月3日)の旅行動向調査によると、年末年始の海外旅行人数は前年比2.1%増の69万5000人で、1996年末から1997年始めの68万4000人を超え、過去最高となる見通しだ。

 国内旅行も過去最高の2.0%増の2983万1000人。合計は比較が可能な1996年以降で見ると、最も多い3052万6000人となる見込み。

 JTBでは、今年は12月28日から1月5日までが11年ぶりの最大9連休と日並びが良く、年末早めに出て年内に帰る、または年始から旅行に出るという日程が組めることが増加の要因になっていると分析。アンケートで昨年の旅行と異なる点を聞いた質問でも、日並びが良いため旅行に行く、昨年よりも日数を増やす、遠距離に行くといった回答が新たに出てきたという。

 総旅行消費額は、5年ぶりに1兆1000億円を超える6.1%増の1兆1055億円を予想。2008年のリーマンショック以前の水準にはまだ戻っていないが回復傾向にあり、円安傾向や物価の上昇の影響も直接は表れていないとしている。

 海外旅行の方面別ではヨーロッパ、アメリカ、ハワイの中長距離が増加傾向にあり、アジアも韓国が4.2%減と唯一落ち込んだ以外は引き続き高い人気を維持。中国は観光よりもビジネスや親族訪問での渡航が多いため、前年並となる見通しだ。

 ルックJTBの予約状況では、ヨーロッパ方面はイタリアやスペインが人気。オーロラ鑑賞ツアーも引き続き好調だ。また、ハワイ方面はオアフ島以外の島々の滞在者が年々増加しており、年末年始をリゾートで静かに過ごしたり、隣島の魅力を味わいたいという意向が強まっているという。

 近距離方面では、座席供給量が増加傾向にあるインドネシアやベトナム、台湾、シンガポールなどが人気を博しているほか、スリランカやネパール、ブータンなども注目が高まっているとした。