オーストリア航空、JV効果で企業顧客増加-14年は就航25周年
オーストリア航空日本・韓国支社長の村上昌雄氏は、12月1日にオーストリア政府観光局、ウィーン在日代表部と共催した業界向けイベントで、スターアライアンス加盟航空会社3社とのジョイントベンチャー事業(JV)について「(4社)合計での市場のキャパシティが大きくなった」と成果を語った。
OSでは今年4月から、全日空(NH)とルフトハンザ・ドイツ航空(LH)のJV事業に、スイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)と共に参加。4社共同で市場の拡大に取り組んでいる。
村上氏は、JV事業の効果は特に企業顧客に現れているとし、JVで他社と協力して企業へアプローチすることがビジネス利用の旅行者の増加につながっていると説明。「アライアンスの新しい関係という形に入っていけた」と喜びを示した。
2013年の日本線でのロードファクターは2012年と同水準となる平均84%。今年はレジャーが若干減少しているが、ビジネスが増加しているという。村上氏によると、同社が今年5月に導入を完了した、新機材のビジネスクラスの効果もあったという。
OSではボーイングB777型機4機とB787型機6機で新しいビジネスクラス、エコノミークラスを導入しており、ビジネスクラスにはフルフラットシートを搭載。日本路線で活用しているB777型機にも投入済みで、同氏によると、今夏から市場に浸透してきており、旅客の反応も上々だとした。
さらに、村上氏は14年夏スケジュールからの羽田昼間時間帯発着枠を使った路線増にも期待を示した。ドイツの発着枠は2本ともNHが得ており、JV参加企業のヨーロッパへの路線が増加する。村上氏は、JVをうまく活用し、行きはNHでドイツ、帰りはOZのオーストリア経由で成田、というように、往復で別の航空会社を活用する周遊型の旅程が今後増えていくのではないかとし、旅行会社のパッケージの多様化にもつながっていく可能性を示唆した。
また、2014年の展望について、村上氏はOSが日本就航25周年を迎えることから、オーストリア旅行のプロモーションを強化する方針だ。村上氏は「例年はオーストリアと、ウィーンをハブにしたネットワークのプロモーションの2本立てでキャンペーンをおこなってきたが、来年はオーストリア1本に絞り込む予定」と説明。キャンペーンではオーストリア国内やウィーンへの訪問を呼びかけていく考えだ。