10月出国者数は1.3%増、9ヶ月ぶりに増加-訪日は31.5%増

  • 2013年11月20日

 日本政府観光局(JNTO)によると、10月の出国者数は前年比1.3%増の149万人となり、9ヶ月ぶりに前年超えとなった。1月から10月の累計は6.6%減の1458万6000人で、減少幅は前月から0.8ポイント縮小した。

 一方、10月単月の訪日外客数は31.5%増の92万8500人で10月として過去最高を記録。1月から10月の累計では23.4%増の865万6600人だった。JNTOによると、市場全体で円高が是正するとともに、継続して取り組んできたビジット・ジャパン(VJ)事業が奏功したとの考え。1000万人達成までは残り134万3400人で、2ヶ月計で12年比0.38%増以上であれば1000万人に到達することになる。

 市場別では中国、台湾、香港、シンガポール、ベトナム、フランスが10月単月で過去最高を記録。中国は74.1%増の12万1400人で、堅調な個人旅行に加え、10月上旬の国慶節による休みもあり、日本に対する忌避感が薄れたことから団体旅行の回復基調が継続したとの見方だ。また、東南アジアではビザ要件緩和が奏功し、特にタイが93.4%増の高い伸びを示した。欧米豪市場についても、前年を上回った。

 主要4市場で唯一落ち込んだのが韓国。原発汚染水問題に関する現地報道などの影響で、2012年2月以来初めて前年を下回り、5.9%減の15万8300人となった。JNTOでは引き続き韓国向けにわかりやすい情報発信をおこない、共同広告などのプロモーションを実施していくとしている。