現地レポート:アルゼンチン、「南米のパリ」と呼ばれた美しい街と、世界遺産の大自然というふたつの魅力

  • 2013年11月19日

「南米のパリ」ブエノスアイレスへ
さらに世界遺産バルデス半島の野生に出会う

5月広場。周囲に大聖堂、大統領府などが立ち、地下鉄駅の出入り口もある

 南米大陸南部を占めるアルゼンチンは、アンデス山脈からパタゴニアの氷河まで、表情豊かな自然の魅力をもつ。その一方で、「南米のパリ」と称される美しい街、ブエノスアイレスのリピーターも少なくない。今回は、ヨーロッパ経由で、新たな客層を獲得するための魅力を探った。(※写真はすべてクリックで拡大)


ロングフライト途中の1泊で、
観光と休息というふたつのメリット

乗り継ぎ地のアムステルダムでは運河沿いを散策することができる

 アルゼンチンの首都ブエノスアイレスへは直行便が飛んでいないので、日本からは北米や中東、オセアニア経由と様々なルートがあるが、今回はエールフランス航空(AF)/KLMオランダ航空(KL)のヨーロッパ経由を使った。

 エアラインによっては乗り継ぎ地のホテルでゆっくり休むことができるスケジュールとなる。乗り継ぐ2本のフライトはどちらもロングフライトとなるので、旅の疲れを軽減することができることで、シニア層にアピールする魅力となるはずだ。また、フライトによっては経由地で市内観光の時間をとることができる。ヨーロッパと南米の両方を楽しむという、贅沢な提案が可能だ。


ブエノスアイレスの町歩きと
世界無形文化遺産のタンゴショー

7月9日大通り。中央には高さ67メートルのオベリスクが立つ

 ブエノスアイレスは、世界無形文化遺産であるタンゴ発祥の地。19世紀後半から20世紀初頭にかけてヨーロッパから多くの移民がやってきて繁栄を極めた。当時建てられたヨーロッパ建築がブエノスアイレスの街並みの特徴で、「南米のパリ」と呼ばれる所以だ。



大聖堂。ネオ・クラシック様式の荘厳な建築で一軒の価値がある

 市内は半日観光で主要な見どころを車で回ることができる規模。5月広場、大聖堂(カテドラル・メトロポリターナ)、大統領府、カミニート、エビータことエバ・ペロンの墓などカバーできる。カミニートでは、衣装とパートナー付きでタンゴのポーズで写真を撮ったり、マラドーナのそっくりさんと記念撮影をしたり。観光地ならではの路上のオプションが待っている。


ディナー付きのタンゴショーは食事が終わる頃にショーが始まり、本場の音楽と踊りに圧倒される

 1日観光にするのであれば、ランチは老舗高級ホテルのアルベアールパレスホテルのビュッフェや、新しくてセンスのいいホテルのコースランチとするのもいい。午後は、最新ファッションのブティックやカフェが軒を連ねるパレルモ地区の散策を勧めるのもいいだろう。




カミニートでは、チップを支払うと、衣装を貸してくれて、タンゴの決めポーズを付けてくる。写真は取り放題だ

 夜には夕食を兼ねたタンゴショーは外すことができない。アルゼンチンのタンゴは、2009年にユネスコの世界無形文化遺産に登録された。ブエノスアイレス市内にはタンゴショーを催しているレストランがいくつかあるが、観光客用のショーかと思いきや、たっぷり1時間ほど、バラエティに富んだ本格的な踊りと歌を堪能することができる。