現地レポート:ペルー、アンデスやアマゾン流域でリピーター開拓を
アンデスで独自の文化遺産や食を体験
アマゾン流域で豪華クルーズ、動物とのふれあいも
アンデスならではの食の魅力も
アレキパに来たらぜひ楽しんでほしいのは、食文化である。マーケットを訪れてみるとその食生活の豊かさがよくわかる。有名なものとしては、「クイ」と呼ばれるハムスターのようなネズミがあげられるが、それだけでなくアンデス山脈地帯のシエラ特有の食べ物も数多い。
ペルーには4000種にのぼるイモ類があるというが、マーケットでも何種類もの芋が売られており、どれも大きさも見た目もまったく違う、見たことも聞いたこともないものばかり。ほかに、望みをかなえるというエケコ人形に供えるグッズの専門店が立ち並ぶ通りもあり、マーケットも大変興味深い観光素材になるだろう。
高地であるため、リマからいきなり標高3600mのクスコに行くよりも身体への負担が少なくてすむ。アンデス文化をよく知るためにもマチュピチュ観光のルートのアレキパを組み込むのもよさそうだ。
豪華客船でアマゾン川をクルーズ
また、今回のツアーでは「セルバ」のアマゾン川流域を訪問した。アマゾン川はペルー、ボリビアなど数ヶ国を貫いてブラジル北部を横切り大西洋に向かっており、源流はペルー北部のイキトスから少々南西に上ったあたりとされている。流域は熱帯雨林でアンデスとはまったく違った雰囲気で、気候も違うためまるで違う国に来たかのような錯覚に陥る。そんなアマゾンを心ゆくまで満喫できるのが、豪華客船クルーズ「アクア・エクスペディションズ」だ。
乗客の集合場所はイキトス空港で、待機しているスタッフに預け荷物を渡した後、確認が済んだらバスで港に移動する。3泊、4泊、7泊とプランがあるうち、今回利用したのは「アリア」の3泊のプラン。アリアは2011年に就航したばかりの新造船で、乗客数32名に対しガイドを含めた乗組員が28人。高級ホテルさながらの細やかな気配りが可能なのも小型船ならではの大きな魅力だ。
言語は英語とスペイン語のみだが、フレンドリーな雰囲気なので言葉の心配がある人でもすぐに打ち解けることができるだろう。ただし、乗船後すぐにおこなわれる避難訓練やアクティビティの集合時間などを聞き逃す可能性もあるので、添乗員が同行しない場合は乗組員で日系人のガイドの乗船を頼んでおくといいだろう。
今回は乾季のクルーズで、ボートに乗りかえて出かけるアクティビティはジャングルに上陸してカエルやタランチュラ、薬の原料になるという「アバターの木」などの動植物を観察するものだったが、日本の冬季にあたる雨季は水かさが数メートルもあがり多くの土地が水没するので、ボートからの見学になるという。まったく景色が違うことは想像に難くなく、同じルートのクルーズでも「季節を変えてもう一度来たい」と思わせることはうけあいだ。