ネバダ、州全体の魅力を訴求-ラスベガス観光大使にTMRの西川さん
米国ネバダ州副知事でネバダ州観光局会長のブライアン・クロリッキー氏は、このほど業界誌らのインタビューに応え、日本市場に対し、ラスベガスに加えネバダ州全体の観光素材を訴求していく考えを示した。
同氏は一例としてカリフォルニア州との州境に位置するタホ湖をあげ、「タホ湖にはスキーリゾートが18もあり、冬のデスティネーションとして素晴らしい場所」とアピール。ヘリコプタースキーなどもあり、ハイエンドな旅行者向けの素材もあるという。このほか、カウボーイを体験できるパッケージなど、アメリカ西部の文化が体験できる素材も揃っていると紹介した。
また、ラスベガスについては「エンターテイメントの首都として、いつも魅力を再構築しており、新しい機会を生み出している」先進性を強調。過去5年間で260億米ドルの投資をおこない、観光客の受入環境を整備するなど、観光に力を入れてきているという。今後はカジノだけではなく、シルク・ドゥ・ソレイユなどのエンターテイメントや、世界的に有名なシェフによるグルメなど多彩な魅力を訴えていく。
2012年のラスベガスへの訪問者数は4000万人。ネバダ州への訪問者数が5000万人であることから、8割がラスベガスを訪れたことになる。このうち、海外からの訪問者数の割合は17%となっており、観光局では10年以内に海外からの訪問者数を30%まで高めたい考え。クロリッキー氏はそのためにはアジア、なかでも日本の観光客増加の可能性は高いと期待を示す。
同氏によると、日本市場は2009年以降落ち込んだが、2011年、12年は回復しつつあり、2012年にラスベガスへ空路で訪問した日本人は前年比3.7%増の11万1000人と増加している。日本はカナダを除く海外からの渡航者数の第2位であり「大きなポテンシャルを持った重要な市場」との位置づけだ。来年はネバダ州生誕150周年であり、日本では海外旅行自由化50周年であることから、記念したプログラムなどを考えることで、さらなる訪問者数増をねらう考えだ。
また、クロリッキー氏は昨年から開始したブランドUSAについても言及。ブランドUSA発足後、テーマ別の業界セミナーなどより深堀りした内容のセミナーを開催する機会が増えている点を評価し、今後は日本旅行業協会(JATA)などと協力し、「旅行会社の皆様にネバダ州の観光資産を紹介していきたい」と意欲を述べた。
なお、JATA旅博2013の会場では、ラスベガス観光局がT.M.Revolutionの西川貴教さんを初代ラスベガス観光大使に任命し、式典を実施。今後は西川さんとともに、ラスベガスの最新情報や楽しみ方をアピールしていく方針だ。