プリンセス・クルーズ、13年は「大成功」、さらに市場適応へ
プリンセス・クルーズは9月13日、JATA旅博2013の会場内で記者会見をおこない、社長兼CEOのアラン・バクルー氏より、2013年のクルーズの成功とJATAツーリズム大賞運輸部門優秀賞の受賞について報告した。受賞については、日本の消費者への新しい旅スタイルの提案に加え、インバウンドへの功績も評価されたという。
続いて登壇したカーニバル・ジャパン代表取締役社長の木島榮子氏は、「旅行会社や各地の港湾関係者の協力の元、日本でのクルーズ市場の開拓という新たな試みが大成功に終わった」と感謝の意を述べるとともに、約半数の乗客から得たアンケート結果を披露。アンケートでは約80%が「また乗船したい」、約75%が「他の人にも勧めたい」と回答するなど、顧客満足度が非常に高かったという。
特に、充実した日本語サービスや、外国人乗客が多くインターナショナルな雰囲気に魅力を感じたという声が多く寄せられた。また、バラエティに富んだ食事も好評で「2014年度はアンケート結果を踏まえ、より日本市場にあったクオリティの高いサービスを提供していく」(木島氏)考えだ。
プリンセス・クルーズは、2014年4月から10月までの半年間に渡り、サン・プリンセスとダイヤモンド・プリンセスの2隻体制で、乗客数10万人規模の日本発着クルーズを運航する。横浜、神戸、小樽の3つの港を拠点に42航海を予定しているが、うち2航海は、阪急交通社(サン・プリンセス)とクラブツーリズム(ダイヤモンド・プリンセス)のチャータークルーズとなる。阪急交通社では、他にもサファイヤ・プリンセスによる日本発着のチャータークルーズを運航する。
木島氏は8月19日より放映を開始したテレビコマーシャルにも触れ、「CMで起用した日本で絶大な人気を誇る女優オードリー・ヘップバーンは、1989年のスター・プリンセス誕生時のゴッドマザーだった」と紹介し、すべてのセールスツールにオードリー・ヘップバーンを用いブランドイメージ構築と知名度向上をはかると語った。
また、2014年のクルーズに向け、サン・プリンセスは30億円を投じて大規模改装をおこなったことを発表。調度品やロビーエリアの装飾を一新、他船で人気のインターナショナルカフェや野外バーベキュー施設を新設するなど、レストランも大幅なリニューアルを実施したという。更に、ダイヤモンド・プリンセスについても、大浴場をサンデッキに設置するなど大規模なリニューアル計画が進行しており、詳細については近く発表する予定だ。
なお、サン・プリンセス船上でおこなった東日本大震災チャリティウォークは約700名の参加があり、プリンセス財団からの寄付を含めて200万円をNPOカタリバへ贈呈。来年も本チャリティを継続して実施する計画だ。