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アクセスランキング、五輪歓迎が1位-旅博2013開幕

[総評] 今週は、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決まったことを受けて、旅行関係各社の歓迎のコメントを集めた記事が1位になりました。時間的な制約から、発表されたものが中心になってしまいましたが、日本旅行業協会(JATA)会長の菊間潤吾氏がコメントされているように、海外旅行が自由化された1964年以来の東京オリンピックを、旅行関係企業各社が歓迎していると考えて良いでしょう。

 基本的には、注目にせよ旅行者の移動にせよ、海外から日本に向く話題ではありますが、海外旅行市場にとっても、例えば今回の決定で首都圏空港の機能強化などが進む可能性もありますから関係は十分にあります。また、消費者の高揚感や約3兆円ともいう経済効果も予想されていますので、そこからの効果も望めます。

 不安があるとすれば、その一つは報道でも指摘されていた原発問題でしょう。安倍首相がスピーチで、汚染水は「完全にブロック」「コントロールされている」と発言し、実際の状況と異なるのではないかという指摘もされており、専門的な知識のない身としては強い不安を感じます。

 また、そもそもこれから7年の間に再び地震が来る可能性もあります。こうしたことを書くのは控えるべきとお叱りを受けるかもしれませんが、“今後30年以内に震度6弱以上の揺れが起きる確率は何十%”といった予測も示される中で、リスクを無視する方が問題であるはずです。

 この原稿は13日に開幕したJATA旅博2013の会場で書いていますが、こころなしか例年よりも海外のメディア関係者の姿が多いように感じます。主催者会見でもオリンピック関係の質問が出されるなど、海外からの注目も非常に高まっていることを実感しました。できることには限りがあるかも知れませんが、旅行業界としても様々な可能性を想定し、万全の体制で7年後を迎えなければなりません。

 なお、今年の旅博は会場が拡大されたほか、学生向けの業界研究セミナーなど色々と意欲的な企画も用意されています。金曜日は業界日ですので、一般消費者の皆様がどの程度来場されるかはまだ分かりませんが、オリンピック決定の高揚感や景気回復傾向もあり、多くの方がいらっしゃると期待したいところです。読者の皆様も、近くにお住まいでしたら“アジア最大級の旅の祭典”に足をお運びになってはいかがでしょうか。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2013年9月第2週:9月8日0時~9月13日16時)
第1位
2020年五輪、東京に決定-旅行業界各社が歓迎のコメント(13/09/10)

第2位
ジェットスター、関空/シンガポール線運休、11月から(13/09/09)

第3位
成田、国際線近距離を強化、LCCに期待-中国内陸も(13/09/08)

第4位
フンヌ・エアー、冬はタイにもチャーター、14年夏は26本へ(13/09/09)

第5位
フィリピンと航空協議、オープンスカイ視野に(13/09/10)

第6位
ルフトハンザ、オクトーバーフェストで客室乗務員が伝統衣装(13/09/10)

第7位
カタール航空、ワンワールドに正式加盟、10月30日から(13/09/09)

第8位
イルクーツクのアンガラ航空、日本チャーターへ-14年夏から(13/09/11)

第9位
秋はタイが一番人気、ハワイや台湾も、JATA会員社員アンケート(13/09/10)

第10位
記念日旅行、経験ありは52.6%、憧れの旅など需要増も(13/09/10)