ロサンゼルス、MICEと若年層強化、日本人40万人めざす
ロサンゼルス観光局は、2020年に5000万人の旅行者を迎える目標を掲げ、そのうち40万人を日本から取り込みたい考えで、特にMICEと若い世代の誘客を強化する。同局会長兼CEOのアーネスト・ウドゥン・Jr氏が来日して9月5日に業界メディアとの懇談会を開催し、方針を語った。
現在の訪問者数は、2012年時点で全体が年間4200万人、日本人は年間30万人。主な内訳は42%が観光、25%が業務渡航、22%が家族や友人の訪問。2013年は4.2%増の33万人を見込んでいるという。ロサンゼルスでは、中国人訪問者が急増するなど市場環境が変化してきているが、ウドゥン氏は日本人が「より長く滞在し、より多く消費する」ことから「極めて重要な市場」であると強調する。
40万人の達成に向けてはMICEを重視し、この取り込みのため日本事務所でも増員を計画。特に、これまでも実績のあるインセンティブを取り込んでいきたいという。「ロサンゼルスはセレブリティの街」でもあることから、例えばパーティーへの俳優の出演なども考えていきたいとした。
また、若い世代ではソーシャルメディアでのアプローチをはかり、具体的な活動計画について今後数ヶ月で検討していく。また、教育旅行にも注力する方針だ。
このほか、ロサンゼルス空港での国際線ターミナルの増改築、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドでのハリー・ポッターのアトラクション開発、2017年末に開業を予定する900室の高層ホテル、ショッピング施設の改装、新規開店情報なども、日本市場を含めて全世界にアピールしていく。
例えば高層ホテルは大韓航空(KE)によるもので、シカゴの「シアーズタワー」より西では米国内で最も高い建物になるという。また、ショッピング関連では、ロバートソン通り、ロデオドライブ、ハリウッドハイランドなど、ブティックが立ち並ぶエリアとの関係強化も進めているところだ。