スリランカ、日本市場着実に拡大、競争力のある観光素材をアピール

  • 2013年9月1日

駐日スリランカ大使のワサンタ・カランナーゴダ氏 在日スリランカ大使館およびスリランカ政府観光局はこのほど、「スリランカ・フェスティバル2013」開催にあたり記者発表をおこなった。冒頭挨拶に立った駐日スリランカ大使のワサンタ・カランナーゴダ氏は、「フェスティバルの規模は年々大きくなっている。今年もスリランカに行きたくなるような情報を発信していく」と話し、フェスティバルの意義を示した。スリランカ・フェスティバル2013は、9月21日と22日に東京の代々木公園で開催され、期間中スリランカの食や文化などが楽しめるさまざまなイベントが催される予定だ。

 カランナーゴダ氏はスリランカ観光の現状についても言及した。25年にわたった内戦も2009年に終結し、その後スリランカは著しい発展を遂げていると説明。「道路などのインフラ整備も進み、各観光スポットへのアクセスも改善されているとともに、フォーシーズンズ、ハイアットなど世界的なホテルも続々とオープンするなど受け入れ態勢も整ってきた」と付け加えた。

 さらに、「ナショナルジオグラフィック、ロンリープラネットなど多くのメディアで、世界のトップ5に入る観光デスティネーションとして高い評価を受けている」と話し、世界での知名度も上がっていると強調した。

 スリランカへの渡航者数は年間100万人ほど。そのうち、2012年の日本人渡航者数は前年比26.7%増の2万6085人。今年も1月から5月までの実績は34%増の1万1749人となり、実数はまだ少ないものの確実にマーケットは拡大している。カランナーゴダ氏は「日本とスリランカの友好も進んでいる。今後もさらに多くの日本人が訪れてくれるだろう」と話し、さらなるマーケット拡大に期待を示した。

スリランカ政府観光局広報担当ディレクターの下川和範氏 このほか、スリランカ政府観光局広報担当ディレクターの下川和範氏がスリランカの観光素材を説明。古代都市「シーギリヤ」をはじめとする8ヶ所の世界遺産、世界的建築家ジェフリー・バワ氏の設計による「ヘリンタス・カンダラマ」などのホテル、スパイスや紅茶など食の楽しみ、ダイビングなどのマリンアクティビティー、女性に人気のアーユルヴェーダ、世界的に有名なジュエリーなどが紹介された。

 下川氏は日本からの直行便が8時間ほどであることから、「ハワイやケアンズなどと同等の距離。素材と価格を考えるとスリランカにも競争力はあると思う」点を強調。また、現在は8月がピークになっているが、3泊から4泊の旅程も可能なため、「ゴールデンウィークでも充分に商品化は可能」とアピールした。