スイス・インター、16年に新機材導入-成田線は「最有力候補」

  • 2013年8月28日

(左から)LX国際線旅客事業担当マネージング・ディレクターのアーブドゥ・フォン・ツァー・ミューレン氏、CCOのマーカス・ビンカート氏、日本韓国地区支社長の岡部氏 スイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)は30億スイスフラン(約3000億円)を投資し、機材の刷新をはかる計画だ。8月27日に開催した記者懇談会で、同社CCOのマーカス・ビンカート氏は現在活用しているエアバスA340-300型機に代わる機材としてB777-300ER型機6機を発注しており、早ければ2016年初旬に投入すると発表した。

 B777-300ER型機に切り替えることに、1席あたりの運航コストが25%、燃費が23%削減できるという。現在投入先は未定だが、最有力候補の地域に日本があがっており、2016年中に変更する可能性は高いとした。

 一方、欧州内の短距離線では、ボンバルディアのCシリーズ20機を発注。LXはローンチカスタマーだという。今後テストなどを終えた後、2015年初旬から現在使用中のアブロRJ100と置き換えていく予定だ。

CCOのマーカス・ビンカート氏 LXでは機材の刷新が終了するまでは、増便や新規就航はおこなわない見通し。日本とスイスは7月に成田を含むオープンスカイで合意しているが、ビンカート氏は、LXは新規就航するのであれば、ビジネス需要の取り込みなどを考慮し週7便のオペレーションが念頭にあるとし、現在余剰機材が無いと説明。成田線を含め増便や新規就航は「2016年まではないのでは」との考えを明かした。また、羽田線については今のところプランはないとしながらも「注意深く、本社としても勉強し、モニターしている」と関心を示した。

一方、LXの子会社にあたるエーデルワイス航空(WK)では、同社のメインターゲットであるレジャー層の需要に合わせたチャーターや期間運航などを引き続き検討していく考えだ。

 また、ビンカート氏は日本市場のプロモーションについて、引き続きスイス政府観光局と協力し、展開していく方針を示した。「スイス」という国のブランドを観光局と協力し、旅行会社の商品などを通じてアピールしていく考え。旅行会社は「とても大切な存在」とし、今後も協力を求めていく。繁忙期の夏に加え、冬のハイキングなどもプロモーションしていく計画だ。