HISのチャーター会社、成田初便は満席-旅行会社に営業継続

  • 2013年8月20日

成田に到着したHBの機材 アジア・アトランティック・エアラインズ(HB)は8月20日、成田/バンコクのプログラムチャーターの運航を開始した。運航機材はボーイングB767-300ER型機で、ビジネスクラス12席、エコノミークラス240席の計252人。初便はバンコク発がほぼ満席の248人、成田発が満席だった。電気系統のトラブルなどもあり、成田は1時間遅れての出発となった。

HB代表取締役社長のボビー・A・ハック氏 HBは当初7月19日から運航する予定だったが、運航者証明書(AOC)の取得の遅れなどで就航時期を延期。HB代表取締役社長のボビー・A・ハック氏は同日開催した記念式典で遅延を謝罪するとともに、「この日を迎えることができたのはお客様をはじめ、皆様のご協力があったからこそ」と喜びを示した。今後は「日本のよいところとタイのホスピタリティのコンビネーションで、安全、安心で運航していきたい」考えだ。

 また、エイチ・アイ・エス(HIS)代表取締役会長の澤田秀雄氏は、HBで需要が高いピーク時期にレギュラーチャーターを展開することで「お客様が行きたくても席が高く、値段も高いといった状況を是非解消していきたい」と意欲を述べた。

HIS代表取締役会長の澤田秀雄氏 タイを拠点としたことについては「(本来日本で作る航空会社を)タイで作ったということは新しいチャレンジ」とし、今後アジアの旅行需要がさらに高まる「大航海時代」が訪れることを踏まえたものと説明。「将来的に(航空機が)何十機は必要になる、すごい需要がある」とし、「2、3年したら、なぜ(チャーターを)飛ばすのかをわかってもらえるだろう」と自信を示した。

 今後は日本発アウトバウンドとタイ発インバウンド双方の需要を取り込んでいく考え。HIS代表取締役社長の平林朗氏によると、成田線はアウトとインの割合が7対3だが、「将来的には(インとアウトが)50%ずつになるのでは」との見通しだ。

テープカットを実施 今回の成田/バンコク間のチャーターは11月4日までの運航。9月1日から関空/バンコク線も運航する。成田、関空/バンコク線以降は、11月末から12月初めにかけて、タイ/中国、韓国間への就航を検討。2013年末または2014年初めには3機目の機材としてボーイングB767型機を受領する予定だ。

 また、ハック氏は販路についても言及。現在、タイではHISとタイの旅行会社2社がHBを販売しているが、日本ではHIS1社のみで販売しており、他社は「まだ様子見」の段階だという。ただし、日本の大手旅行会社をはじめ数社から問い合わせも来ており、タイ現地への視察も実施。引き続き旅行会社各社へのアプローチも継続していく。

  なお、プログラムチャーターのスケジュールは下記の通り。

▽成田/バンコク線運航スケジュール(8月20日~11月4日)
HB089便 NRT 11時30分発/BKK 16時45分着(デイリー)
HB088便 BKK 01時00分発/NRT 09時10分着(デイリー)