“外税表示”を決議文に追加 全旅連全国大会in山梨
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連、佐藤信幸会長=日本の宿古窯)はこのほど、山梨県甲府市湯村温泉の甲府富士屋ホテルと常盤ホテルで第91回全国大会を開いた。関係者1千人が出席した。
大会では「防災拠点となる、災害に強い宿づくりの実現を期す」「地域経済と連携した旅館再生促進を期す」など10項目の決議文を採択。しかしその後、緊急動議の声が上がり「消費税の外税表示による、確実な価格転嫁の実現を期す」の1項目を急きょ追加して採択した。
緊急動議の手を上げたのは女性経営者の会の前会長、石橋利栄さん(大阪・大和屋本店)で「今度の消費税アップに伴い、全旅連が一致団結して外税表示を実施するように決議文に盛り込んでほしい」と発言。佐藤会長は会場に意見を求め、全会一致で賛同を得て、決議文に追加した。
佐藤会長は「税金は消費者が支払うものだ。しかし総額表示が義務付けられた2004年から消費税をサービスしてほしいという声が多くなった。今後8%、10%と消費税が上がっていくなかで、このままの状態だと我々の商売は大変なことになる」と話し、全旅連としては外税表示に積極的に取り組む考えを示した。
また旅館ホテルの耐震問題については「南海トラフ巨大地震で950万人の避難民が出ると予想されている中、我々組合員は全国で150万人の収容力があり、避難民の2割を受け入れることができる」と述べ、いざという時にすぐ行動できるよう組合員へ各県、各市町村と防災協定を結ぶことを依頼した。
表彰では厚生労働省健康局長表賞などが授与された。サプライズゲストとして、元皇族で三笠宮崇仁さまの長女、近衛甯子さんが来賓として出席した。
来年の全国大会は宮城県で開催されることが決まり、同県ホテル旅館生活衛生同業組合の佐藤勘三郎理事長は「復興への道をたどっている宮城にお越しいただき、ご自身の目で確かめてほしい」と参加を呼びかけた。
情報提供:トラベルニュース社