スターウッド、中国強化-13年中に新規ホテル20軒開業へ
スターウッドホテル&リゾート・ワールドワイド(スターウッド)はこのほど、2013年中に中国市場において、新規ホテルを20軒開業すると発表した。同社は現在、中国市場で120軒のホテルを展開。今後中国市場での取り組みをさらに強化していく考えだ。中小規模都市を中心に100軒以上のホテルを開業する予定で、20日ごとに新しいホテルをオープンすることになるという。
スターウッドは1985年に中国市場に参入。2012年には25軒のホテルを開業し、36軒の新規ホテル開発の契約を締結している。中国からの旅行者数は北米に次ぐ第2位で、予約数は前年比20%増と増加しているという。
同社によると、中国市場の主要都市におけるスターウッドの地位は確立したとの考えで、今後は中小規模の都市の事業拡大に注力する方針。「シェラトン」「ウェスティン」「ル メリディアン」ブランドで展開していく。また、新規開発中のハイテク・工業地区や高速道路駅近隣、都市化が始まった市街地などについては「フォーポイント・バイ・シェラトン」「アロフト」ブランドで進出していく予定だ。
さらに、ラグジュアリーホテルブランドについても、需要の高さから軒数を2倍に増やしたいとしており、「Wホテル」では既存の広州に加え、北京と上海にも旗艦ホテルを開業。蘇州や長沙、成都にもオープンする予定だ。「セントレジス」でも、北京や三亜、深センに加え、長沙、成都、麗江、清水湾、珠海、南京でもオープンする。また、スターウッドの「ラグジュアリーコレクション」でも大連、杭州、南寧、厦門、南京、蘇州に進出する計画だとした。このほか、リゾート開発として海南島にもホテルを展開していく。
さらに、中国人旅行者のロイヤリティプログラム「スターウッド・プリファード・ゲスト(SPG)」の会員数増もはかる。現在会員数は2010年の2倍に増加しており、年に25泊以上滞在する「エリートゴールド」と「プラチナ」会員数も、前年比53%増と増加。中国からの顧客の50%はSPG会員であり、中国の客室の55%はSPG経由で契約されているという。
なお、スターウッドでは新規ホテル開業に伴い人材を募集。毎年1万人のスタッフを中国で採用し、5年かけてスタッフ数を2倍以上にしていく考えだ。