フィジー、古都「レブカ」がフィジー初の世界遺産に登録

  • 2013年6月28日

 日本では、富士山がユネスコの世界遺産に登録されたことが話題となりましたが、先日、カンボジアのプノンペンで開催されているユネスコ「第37回 世界遺産委員会」による審議の結果、フィジーのオバラウ島にある古都 レブカの「歴史的湾港市街」が、フィジー初の世界遺産(文化遺産)に登録されました。

 レブカ(Levuka)は、本島ビチレブ島の東約25km沖合(首都スバの北東約60km)に浮かぶオバラウ島(102.3平方km、周囲約50km)の東岸にあり、19世紀初頭より南太平洋の交易の中心地として欧米の商人や宣教師らによって開発されました。

 1874年、フィジーが英国植民地となった際にはここで調印式が行われ、その後8年の間、フィジーの首都として栄えました。そんな近代フィジーの発祥の地ともいえるレブカですが、1882年に首都が現在のスバに移ってからは次第に寂れていきます。

 その反面、地理的に隔離していることも相俟って、19世紀後半当時のコロニアル調の建造物、そしてそれらが土着の文化と融合した古き良き南太平洋のユニークな港町の街並みがまるでタイムスリップしたか、あるいはテーマパークのように現在もほとんどそのまま残っているため、これを公に歴史的遺産として保存し、世に広めるべく1990年代より度々、登録申請が行われてきました。

 現時点でのオバラウ島およびレブカは、観光地としては全くといってよいほど開発されておらず、交通アクセスや宿泊施設などのインフラも非常に乏しいですが、世界遺産登録を機に少しでも多くの方に訪れていだけるよう、今後整備されていくことが望まれます。

 どうぞご期待ください。


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