チェジュ航空、成田線は搭乗率85%めざす-他社との提携も検討
チェジュ航空(7C)は、7月4日に就航する1日2便の成田/仁川線で85%の搭乗率をめざす。6月5日に開催した記者会見で7C代表取締役社長のチェ・ギュナム氏は、「成田線がチェジュ航空の成長にとって最も重要な役割を果たすことを願っている」と期待を示し、「韓国ナンバーワンのLCC」として需要を取り込んでいく考えを語った。
韓国では7Cのほかジンエアー(LJ)、エアプサン(BX)、イースター航空(ZE)、ティーウェイ航空(TW)の4社のLCCが事業を展開しているが、7Cは2005年設立で最も古く、2012年の売上は3412億ウォン(約304億円)、輸送旅客数は約383万人といずれも他社を大きく上回っている。成田への就航はBXやZEに先を越されたものの、2009年3月に就航した関空線や中部、福岡への路線で培った経験を武器に勝負する考え。
成田線の運賃は平均でFSCの約7割程度といい、7月の出発便を対象としたプロモーション運賃は燃油サーチャージなどは別だが往復6800円に設定。他のLCCとは、機内での客室乗務員による手品や楽器演奏などのパフォーマンス、軽食と飲み物の無料サービス、20キログラムまでの無料受託手荷物といった点で差別化する。また、運航品質もアピールしたい考え。2012年の日韓間5路線の運航実績は、定時運航率が92%、欠航率が0.1%という。
目標とする85%の根拠は関空線で同程度の実績を残しているため。日本発のアウトバウンドで6割、インバウンドで4割を取り込みたい考え。特に「自由旅行が好きな若年層」をターゲットにしたいといい、韓流スターも起用して「楽しいイメージでマーケティングを展開していく」という。
今後は、成田線の搭乗率が安定して高い水準を保つことを前提として、2014年をめどに増便や新路線の開設を検討する。また、他の航空会社との提携も視野に入れる。現時点では他路線も含めて提携している航空会社はないものの、バンコク線や香港線では協議を始めているといい、チェ氏は成田についても「可能性は高い」と語った。